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2018年11月20日 (火)

「失踪者 下」

シャルロッテ・リンク「失踪者 下」創元推理文庫

ドイツのベストセラー、後半。
5年前に行方不明になったエレインはどうなったのか?

ロザンナは5年前に結婚して、ジブラルタルで暮らしていました。
義理の息子を育て、幸せもあったが、結婚後も仕事はするはずだったのに何のかのと家庭に縛りつけたがる夫に阻まれ、ついにイギリスでの仕事の依頼を引き受けることを決めたのです。
自分の結婚式に招待したのにその途上で失踪した幼馴染のエレインの追跡取材だから、他人事ではない。もしかしたらどこかで生きているのか、どんな事情が隠されているのか、それとも‥?

エレインは障害のある兄の世話に縛られていたため、それで家出したという説もあった。
当初疑われた弁護士のマークに会ったロザンナは、マークに惹かれ始めるが‥?
一方、エレインのパスポートが発見される。

身元を隠して生きている女性の描写が書き込まれ、それがエレインなのかそうでないのかという謎もあり、引き込まれました。
普通の人が多いところにリアリティがあり、その人なりの必死さと愚かさに複雑な気持ちに。
犯罪者も出てくるので、これは‥普通の人にはなかなか歯がたたないところ。

ロザンナは基本は正直で前向きな人で、だからこそ悩みもします。10代の義理の息子にちゃんと信頼されているけど、次々に起こる出来事に目をくらまされるあたり。
エレインもなんか感じのいい人でもなかったり。
読後感にいまいちなところがあったので、すぐ感想を書けなかったのですが~
このリーダビリティとインパクト、読まずにいられないだけでなく、1年以上たってもずっと話を覚えているのは‥
人の心に突きつけてくる何かがあったのだと。
力のこもった作品だったと思いますね。

2018年11月18日 (日)

「失踪者 上」

シャルロッテ・リンク「失踪者 上」創元推理文庫

ドイツの国民的人気作家のミステリ。
舞台はなぜかイギリスが多いようで、今回もそう。

元ジャーナリストのロザンナが復帰後初仕事として、行方不明事件を取材することになる。
それは5年前、ロザンナ自身の結婚式に招いた幼馴染のエレインが失踪したというもの。
霧でジブラルタルへ向かう飛行機が欠航となり、やむなくエレインはとある弁護士の家で休んだのだが、以来行方がわからない‥
疑われた弁護士は家庭も仕事も評判も失ったが、何の証拠もあったわけではないのだ。

エレインの行動を追うロザンナ。
弁護士を疑うエレインの兄。
一方、妹を殺されたアンジェラ一家の悲しみと、誰かから逃げているパメラの章が交互に描かれ、どう関連してくるのか?わからない!

読んで時間がたってしまったので、紹介を書くのもどうしようかと思っていましたが、いつまでも内容を覚えているので、これはそれだけインパクトがあった、ということだろうと。
ぐいぐい読ませますよ。

2016年4月 5日 (火)

「沈黙の果て」

シャルロッテ・リンク「沈黙の果て」創元推理文庫

ドイツの大人気作家の力作。
前に読んだ「姉妹の家」よりも面白いです!

英国ヨークシャーの別荘でバカンスを過ごしているドイツ人の3家族。
何かといえば行動を共にしている仲のよさなのですが‥
大学教授のアレクサンダーの妻イェシカは獣医で、初めてこの屋敷に滞在しています。
後妻なのでこのグループにはまだ馴染みが浅く、先妻の娘リカルダには反発されていました。
視点はどんどん変わりますが、イェシカが一番多く、この女性が感じがいいので救われます。

別荘の持ち主パトリツィアは美人でリーダー格だが、完ぺき主義のきつい女性。
そんな妻に疲れている夫と生意気な娘たち。
カリスマ・セラピストのティムと、大人しいその妻の夫婦。
男たち3人は学生時代からの親友なのです。

別荘のかっての主の隠し子だったと信じる男性が登場、パトリツィアの叔父として相続権を主張して来ます。
憤慨するパトリツィアだが‥?
その男性フィリップは、恋人と一緒だったのですが、この二人の関係も綿密に描かれ、もう一つの柱といった感じです。

ややこしい秘密や悩みがじわじわと描かれます。
さすがの緻密な描写で、だんだんと盛り上げていくのが上手い。
ほぼエリートでしかも美男美女がほとんどなのに、とんでもない問題ありの状況だったんですね‥
熱っぽい筆致で、息詰るような関係の謎が解き明かされていきます。
ミステリ作家というよりはドラマチックな作風のエンタメ作家だと思いますが、この作品はミステリと言っても良いかな。
翻訳も良いと思います。

作者はドイツの国民的作家。
毎年長編を発表しているそうなので、選りすぐりの作品をもっと翻訳発行して欲しいです。

2016年1月28日 (木)

「姉妹の家」

シャルロッテ・リンク「姉妹の家」集英社文庫

ドイツのベストセラー作家が描くドラマチックな小説。
現代と過去がと交互に描かれていきますが、過去のほうは「ダウントン・アビー」と近い時代で、似たモチーフが出てきますよ。

バルバラとラルフは、ドイツ人の弁護士夫妻。
共に仕事は成功していますが、バルバラのほうが華やかな立場で忙しく、夫婦仲は離婚の危機に。
かねて興味のあったイギリスのヨークシャーに家を借り、二人だけでクリスマスを過ごすことにします。

そこは、「嵐が丘」の舞台も近いあたり。
思わぬ大雪に閉ざされた古い館で、バルバラはかっての住人の手記を見つけ、読みふけることになります。
館の女主人だったフランシス・リーは、名門の出ですが型にはまらない個性的な娘で、ロンドンに出て婦人参政権運動に参加していました。
これがなかなか激烈なんですよ。
フランシスの妹のヴィクトリアは、とても美人でおしゃれですが、激しい姉とは対照的な従順な性格。
隣接する所領の主リー家の一人息子ジョンは、ずっとフランシスが好きで、プロポーズしたのですが断られてしまい‥?

世界大戦を含む波乱の時代を背景に、美しい姉妹の葛藤が描かれます。
「風と共に去りぬ」や「嵐が丘」を思わせるところもあり、かなり骨太な展開。
戦地まで兄や恋人を探しに行って力になり、戦後は時代の荒波に負けじと、農場経営に乗り出す姉のフランシスは何とも、たくましく力強い。
地元で大人しく暮らしていた妹のヴィクトリアは、変わってしまった夫が理解できない‥

いちおうロマンスもカテゴリに入れたけど、表紙の絵のように甘い雰囲気ではなく、愛憎渦巻く館、という感じですね。
バルバラの経験する~雪に閉ざされたままの状況も緊迫感があり、読み応えありますよ☆

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