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おすすめ本

2019年4月14日 (日)

「いっしょにいるだけで」

森下典子「いっしょにいるだけで」飛鳥新社

猫嫌いの母子が住む家の庭で、野良猫が子猫を5匹産み落とし‥?
心温まる出会いの実体験~猫エッセイ。

かっては犬を飼っていた実家。
一度は家を出たけれど40過ぎて戻ってきて、今は母と二人暮らしになっている著者でした。
猫は苦手でしたが、ある日‥
猫は苦手でしたが、ある日‥
父の思い出がある白木蓮の木の下で、野良猫が子猫を生んでいたのです。
絶対に飼いたくはないので、すぐに近所にある動物愛護協会へ駆け込みますが、空きがないので預かれないという。
かといって保健所にだけは‥

さあ大変!
里親探しが始まりました。
母猫が子猫に乳をやり、なめてあげ、一緒に眠る姿。無邪気な子猫たち。見ているだけで何だか‥経験のない優しい気持ちになっていきます。
里親を希望する人たちとの出会いもありました。
そしていつしか‥
可愛くてたまらなくなった残っていた子と母の2匹は自分たちで飼うことに。

うちも私が子供の頃は犬派だったので、色々思い出します。
その後飼っていた猫が行方不明になった後、野良猫が庭で子を生んでしまったこともありました。
親も猫嫌いではなかったけど、何匹もは困っちゃう。
おっかさん猫の方も心得たものというか、隠れて点々としながら子育てしていたので、里親探しは経験ないんですが。
少し育ってから、お宅はこの子なんかいいですよね?というように、1匹だけ置いていったのを育てたことが2度(笑)

残念ながら今はいないんですが‥
もったいないぐらい愛をもらった楽しい思い出がいっぱいです。
幸せになりたかったら、猫を飼うのがいちばん早い。
ってことですよね~☆

2019年3月31日 (日)

「コシノ洋装店ものがたり」

小篠綾子「コシノ洋装店ものがたり」講談社+α文庫

面白く見ていた朝ドラ「カーネーション」が再放送されていたので。
コシノ三姉妹の母・小篠綾子さん自身が書いた本を読んでみました。

戦前の、まだみんなが洋服を着るのが当たり前ではなかった時代。
呉服屋の娘に生まれ、洋服作りを学んだというか、見よう見まねもありで修行し、工夫を重ねた綾子さん。
経緯はドラマのほうが詳しいので、それがどれぐらい事実に基づいているのかはわかりませんが。

厳しかった父親のユニークなしごき方。
「やりたいことをやるなら、それだけのことをしてから、やれ」と。
娘の才能と根性を見込んでいたのでしょうね。
綾子さんの子育ては意外と細かく指導したのではなくて、むしろ子育ては親や人任せ。
子どもが進路に迷っているときも、決断は本人に任せる。
自分が家族を背負って仕事をし、女性を美しくする服を夢中になって作り、楽しそうに販売する。
そのたくましい背中を見て、娘さんたちは成長したのでしょう。

夫亡き後の恋も、ドラマではこれ以上ないぐらい素敵に描かれていました。
現実はもっと思い切っていて。そりゃあ朝ドラでは描ききれないですね。

晩年になっても目を輝かせているお姿は、テレビで見た記憶があります。
70歳過ぎて、プレタポルテに進出したんですものね。
力強くきっぱりした文章に、さすがのパワフルさが感じられました。

2018年12月11日 (火)

「どんなクレームも絶対解決できる!」

津田卓也「どんなクレームも絶対解決できる!」あさ出版

どんなクレームも絶対解決できる?
そんなことができるなら、いいじゃないですか。
本当にできるのかしら‥

なるほど、と納得の内容。
前もって知っておけば、役に立つと思いますよ。 まず「目を合わせてニッコリしてはいけない」、など。愛想よくするつもりでつい、やってしまうかもしれませんよね。
きちんとした態度で、申し訳ないという顔をしていないと、むっとさせるからだそうです。
話し方はある程度相手に合わせる、とか。
くだけた態度の人にあまりきちんとした話し方をしていると、お高くとまっていると思われかねないとか。

クレームを一般クレーム、特殊クレーム、悪意クレームの3つにまず分けています。
一般クレームは、お客様の期待を下回ったということ。
話を聞いて、相手の気持に寄り添い、具体的な対応を示して、気持ちも癒すように。
お客様が何を期待していたのかを知るチャンス! 今後に活かせるそうです。

特殊クレームは、パーソナリティ障害で妄想を抱いている場合や、それに近いもの。
ストレスが多い世の中だからか、増えているそうです。
悪意クレームは、脅したり金品を要求するもの。
こういうケースは、一対一で対応してはいけないそう。
組織として取り組み、ここはしっかりしていて付け入ることが出来ないと思わせれば、向こうが撤退していくそうです。

具体的な態度や言葉も例として詳しく挙げられ、現場で使えるシートも付いています。
勉強になりました~☆

2018年12月 4日 (火)

「人間は9タイプ」

坪田信貴「人間は9タイプ 子どもとあなたの伸ばし方説明書」KADOKAWA/アスキー・メディアワークス

「ビリギャル」で有名な塾の先生の本、2冊め。
大ヒットした前作はたしかに面白いけれど、特殊例とも考えられますよね。
こちらは、タイプ別の教育法。
多くの生徒を教えてきたからこそ、個性に合わせた教育ができる。
希望が持てます。

日本の親や教育者の多くが、相手を改善しようと思うあまり、欠点を指摘し、不満をぶつけてしまっている。
それでは子供は反発し、自信を失う。
自信をつけさせれば、やる気が出る。
やる気を出させるには、その子の良さを一つ一つ肯定していくことだそうです。

同じ言葉で励ましても、生徒の性格によって、素直に喜ばれることもあれば、「こんなこと言う大人なんか信用できない」などと反発されちゃうこともある、というのが笑えます。
そういう具体例が豊富なので、面白く読めました。
9タイプというのは元々そういう考え方は(エニアグラムとか?で)あったものだと思いますが、それを基に豊富な経験を生かして、子供の教育法に的を絞った分類法。

完璧主義者、献身家、達成者、芸術家、研究者、堅実家、楽天家、統率者、調停者の9タイプ。
本に90問載っているので自分で判定できます。
(ネットにも、36問版と90問版が公開されています)
子供のタイプだけでなく、親(または教師)である自分のタイプも問題で、この組み合わせによって起こりやすいすれ違いや、気をつけるべき点も書かれています。
なるほどねえ‥

私がやってみたときは、調停者、研究者、芸術家だったかな‥
ネットでまたやってみたら、36問版では調停者。
90問版では研究者、芸術家、献身家、調停者の順であまりこの4つの差がなかったんでした。
設問の言葉が自分にピンとくるかどうかで、ちょっと違ってくるんですよね~あと気分によっても(笑)
一つの典型的なタイプというのではないわけです。面白く思ったのは、家族の中では私は調停者だな、って思い当たったこと。
それと、最初は「そうでもない」と思うことが多くてポイントが低めなのは自分が個性的であることを重んじる芸術家タイプだそう。これもちょっと当たってる(笑)

子育て中でもないので、そのまんま参考には出来ないんですが‥
すごく面白くて、なかなか興奮させられる内容ですよ。
読んで見る価値はあると思います☆

2018年11月 4日 (日)

「少女たちの明治維新」

ジェニス・P.ニムラ「少女たちの明治維新:ふたつの文化を生きた30年」

明治のごく初期に、少女の身で米国へ渡った留学生たち。
日本初の女子留学生の波乱の半生を細やかに描くノンフィクション。

明治4年、岩倉使節団とともにアメリカに渡ったのは、5人の少女たち。
苦難の旅に凝りてすぐ帰国した子もいたが‥
着物姿の少女たちは日本のプリンセスと(半ば誤解されて)歓迎され、裕福な家庭で娘同様に育てられたそうです。

山川捨松(後の大山捨松)は長身で優秀、大学を主席で卒業するほど。
ただし、帰国してみたら、母国にはその優秀さを活かす場がなかった。渡米した当時よりもある意味では保守化していて、女子の教育を推進する空気ではなかったのだそう。
後の陸軍卿・大山巌に請われて後妻となり、鹿鳴館の花と謳われることになります。
会津藩の家老の末子だったことを思うと、何とも激動の人生。

津田梅子は年下で大学を卒業せずに帰国したせいもあって、当初は仕事がなく、悔しい思いをします。
けれども皆で力を合わせて「女子英学塾」をひらいて、それが後には「津田塾大学」となるのですから、今では一番有名と言ってもいいぐらいですよね。
永井繁(後の瓜生繁子)は、順調に音楽の教員になり、安定した暮らしを得ます。

捨松が滞在した家の娘アリスが親友となり、日本に来て長く教育にたずさわることになったり。
知らなかった事情がいろいろあって、味わい深く読めました。
教育の大切さはもちろんですが、新しい道を切り開いていく勇気やパワーはどこから出てくるのでしょう。

今の日本は彼女たちから見たら、びっくりするほど進んでいるのか、それとも‥?(笑)
いや~かなりの部分は進んでいると思うのですが。
まだまだと思われてしまうところもあるかな、などと考えました。

2018年6月25日 (月)

「犬猫姉弟センパイとコウハイ」

石黒由紀子「犬猫姉弟センパイとコウハイ」幻冬舎

犬と猫が仲がいいって、素敵ですよね!
ほっこり優しいフォトエッセイです。

豆柴のお姉ちゃんが先住。
2010年、豆柴センパイが5歳のときに、オス猫のコウハイがやってきました。
捨て猫だったコウハイはやんちゃで、元気いっぱい。綺麗な子ですよ~。
おっとり優しい豆柴センパイのちょっと困った顔も愛おしい。

手術の話や、ある老猫を看取ったこと、センパイのダイエット、震災への心構えなど、話題はいろいろ入っています。
猫飼い、犬飼い、あるいは好きだけど事情があって飼えない人、これから飼いたいと思っている人、被災地の犬猫が気になる人‥
何かと関心のある話題でしょう。

写真にはひたすら癒やされます☆
1冊目『豆柴センパイと捨て猫コウハイ』はロングセラーだそうです。

2018年6月16日 (土)

「キラーストレス 心と体をどう守るか」

NHKスペシャル取材班「キラーストレス 心と体をどう守るか」NHK出版

NHKスペシャルのために取材した内容をまとめたもの。
最新の研究成果を踏まえて、ストレスの正体に迫り、対処法を示しています。

現代社会では情報が多すぎて、ストレスが増えているのは、誰しも心当たりのあるところ。
ストレスとは、危機に対応するために心身を緊張させたことが始まり。
原始時代には、襲われたときに逃げるか、闘うという必要があったから。
言われてみれば納得です。

今は問題が起きている真っ最中でなくとも、過去にあった辛いことを思い出し続けているか、未来に悪いことが起きると予想していると、ずっとストレスがかかってしまう。
ストレスは、気分の問題では済まない。
脳や体にも、はっきり影響を与えているのだそうです。

ストレスを軽くする方法を100個書き出しておく、というのがコーピング(対処法)というやり方。
うんと小さなことも含むわけですね~。
けっこう笑えて、参考になりますね。
笑いも、良いストレス対策になります!

運動の効果、栄養のとり方、なども具体的に。
もう一つの有効な取り組みは、マインドフルネス。
いわゆる瞑想を、わかりやすくしたもの。
背筋を伸ばして静かに座って自然に息を吐き、あるがままに呼吸を感じて、雑念を遠ざける。こういったことで、傷ついた脳が回復していくというのが驚き。

ひと通り知っておいて、損はないでしょう。
興味深く読みました。

2018年5月26日 (土)

「新しい道徳」

北野武「新しい道徳」幻冬舎

たけしの新・道徳論。
小学校で「道徳」が正課になり、成績がつけられるようになることになったために今(というか発行時)、考察した内容です。
いつものたけしのおしゃべり口調なので、読みやすい。

道徳とは、自分で考えるもの、というのが基本的な主張。
子供に教えるべきなのは、シンプルなことだけでいい。
自分で考える力をつけさせることだと。
主張といっても、経験談をたくさんまじえて、さばさばと語られます。

小学1年生の教科書に「自分を見つめる」とあるそう。
これは‥ツッコミどころ満載と言われても仕方ないですね。
老人に席を譲ると気持ちがいい、といった例が挙げられているらしい‥
う~ん、まあ、そういったところなんでしょうか。

いいことをすると気持ちがいいのはなぜか?
人間は集団で生きるものだから、おそらく何万年も前からそういう気持ちは育まれているのでは、と。

芸人の世界では挨拶と礼儀が大事で、先にこの世界に入った人は先輩として立てる、これだけは教えるそう。
成功する人はみな挨拶はきちんとするし、人当たりも良い。
向上心があれば、必ずそうなる、という言葉に、さすが長いキャリアだけあって説得力があるなと感じました。

道徳を教えないと世の中が乱れる、今の若い者はなってない、といった考えもあるが、それはちょっと違うのではないか。
今の日本の若者は、昔の日本人以上にある意味よほど真面目で、世界でも珍しいほど犯罪発生率が少ないのだという事実がある。
そうそう、そうなんですよね。

日本人には宗教の裏付けがないから、弱いところもある。
ただし、それは長所にもなり得る。
寛容に受け入れ、お祭りなどの楽しみは増やして、共存して生きていけるという。

道徳というか社会の価値観は時代によって変わるもの。
変わってしまうものだということ。
細かく教えて試験をして成績をつければ、大人が喜ぶこまっしゃくれた回答をする子供が増えるだけなのでは、と。まさかそういう、大人の言うことを聞く子供を増やしたいわけじゃないでしょうね?と。
これは皮肉か疑念か。
当たっているかもしれませんね。

道徳について考える時間を持つのは悪いことではないだろうし、情報は学校からだけ入るのではないから~
考える子供は考える、と思いますけどね!(笑)

2018年3月31日 (土)

「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」

坪田信貴「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」KADOKAWAアスキー・メディアワークス

言わずと知れた?ビリギャルの原作本。
とっくに紹介したつもりでいたら、一言も書いてなかったのに気づいたので、今さらながら~簡単に。

塾の先生である著者の前に、大学受験を考える頃になって連れてこられたのは~
「中高一貫の学校に入れば、勉強しなくても楽しく過ごせるよ」という母の言葉で、中学は受験したが、その後はろくに授業も聞かずに友達と遊んで暮らしてきた女の子だったのです。
何しろ勉強していない、覚える気もなかったから、簡単な問題に突拍子もない答えを連発するのは、おばかタレント並みに面白く読めたりします。

この子の素直さに感銘を受けた著者は、これなら指導できると確信して、この子に合う教え方をしていくのです。
みんながこういう先生に出会えたらいいよね!と思う。

家庭の事情、父が娘の教育には興味を示さなかったことなど、背景にはそういう哀しさもあったのですね。しさもあったのですね。
おおらかに娘を肯定する母の愛情は心温まります。
ただ、母親が「勉強しなくてもいい」って、そもそも言ったから、こうなったという気がしないでもない?

学ぶことが面白いと気づいたのは、よかったですよね。
この著者の他の本で、色々なタイプに合わせて教え方を工夫するというのがとても面白く、この子だけがたまたま成功したんじゃないんだな、と。
ともあれ、これは、元気が出る本でした☆

2017年11月 4日 (土)

「欲と収納」

群ようこ「欲と収納」角川文庫

タイトルどおりの、書き下ろしエッセイ。
本と着物を処分できない気持ちは、良~くわかります。

子供の頃にはまだ、物が多すぎて困っている人などいなかった、というのはよくわかる同じ世代。
物が手に入ると嬉しくて、捨てるのはもったいない。
バブル期も経験してン十年、いつしか持ち物がどっと増えたが、どうやって片付けたらいいか知らないのだ‥

紙や書類の整理など、悪戦苦闘が語られ、片付く部分もあり、いつまでたっても残っている部分もあり。
着物好きがたどる道も具体的にわかるので、このへんが抱腹絶倒。
そうそう、和装下着や着付けの小物など、試行錯誤しているうちに増えちゃうの。今の着物好きの悩みよね。
どれか捨てようかと思っても、なかなか選べないと来てる。
ま、収入が桁違いなので~
上等なお着物をこんなに大量に買う気分はわからないけど。

お母さんが群さんの収入を当てにして、やたらと高価な着物を欲しがるようになってしまったとのこと。まあ買ってあげられるだけの力があったから‥
お母さんが入院したので家の片付けに行ってみたら、ろくにたたみもせずにしまい込んでいたので、かなりの着物がカビていたとは。うわーうわー。
着た後に、せめて一日干しておけば、ずいぶん違ったでしょうに。
この悲憤はわかります‥

でも他のときも、群さんって、何だかいつも怒っているような?
そこがちょっと不思議になりました。

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