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2015年11月16日 (月)

「豆の上で眠る」

湊かなえ「豆の上で眠る」新潮社

湊かなえならでは、の作品。

13年前、小学生のときに、結衣子の姉・万佑子は行方不明になりました。
お人形のように可愛らしかった姉。
後に戻ってきた姉は記憶をほとんど失っていたのです。
似ているけれど、どこか違う気がする姉。
本当に、姉の万佑子なのか?

子供の頃に起きた衝撃的な事件の謎。
緊迫した展開と、姉を偏愛していた母親の言動がちょっと怖いものがあります。
戻ってきてから、違和感を抱く妹に対して、まわりはほとんど放っておくというのも。

幼い妹にすべてを話すわけにはいかなかったという事情もわからないではないのですが‥
終わってみると、一番割りを食ったのは実は妹?
いや、そんなはずは‥
さらわれた当事者の苦しみも、母の苦しみも、別な意味では犯人の苦しみもあるはずですよね。
そのへんがあまり描かれていないため、妹は気の毒だけど、やや他への配慮が足りない気もします。
巡りあわせで、確かにえらい目にあっているのだけど。

こんな嫌な状況があり得るのね、という~湊さんの世界に興味をひかれているのは否定できませんが。
考えてみると悪意型の人間はほぼいないにもかかわらず、これだけ後味が良くないって!?
感心するようなしないような、妙な後味でした。

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