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2013年7月26日 (金)

「雪の女」

レーネ・レヘトライネン「雪の女」創元推理文庫

珍しいフィンランドのミステリ。
あちらでは大人気のマリア・カッリオ・シリーズ。

マリア・カッリオは赤毛で、フィンランド人にしてはとても小柄な160センチちょい。
エスポー警察の巡査部長。
邦訳1冊目のこの作品は、実はシリーズ4作目。
それまでは色々職業的立場が違い、ここでエスポー警察に腰を落ち着けたところだそう。

32になるマリアの結婚式から、始まります。
友達の裁判官につかさどってもらう民事婚。
15から30歳までずっと結婚などしないつもりでいたので、夫になるアンティを愛してはいても、自分が結婚するのが不思議な気分になるマリア。
アンティは2メートル近い身長。夫婦別姓だそうです。

12月、マリアは女性限定のセラピーセンター、ロースベリ館での講演を依頼されます。
館の主であるセラピストのエリナは中年ですが、マリアより20センチは背が高い、すらりとした金髪の美女でした。
数週間後にエリナが行方不明となり、後に雪の中で遺体となって発見されます。
自殺か事故の可能性もありましたが‥?

ロースベリ館には、家を出てきたヨハンナ、ストリッパーのミッラ、音楽講師のニーナというわけありの女性達も滞在していました。
ヨハンナは厳しい宗派に属する村で暮らしていた主婦で、9人も子がいるのに、夫に追い出されていたのです。
フィンランドというと~福祉国家で開明的な気がするけど、マリアの目に映るフィンランド男性はかなり旧弊なよう。
犯罪を通して悪い例を知っているからかもね。

マリアと同僚が逮捕した凶悪犯が、脱獄。
復讐の危険に晒されつつも、果敢に捜査を続けるマリア。
思わぬ妊娠にも気づき、動揺しながら、人生の大きな変化に直面することに。

エスポー市は、首都ヘルシンキの西にある人口25万の都市。
警察の生活安全課には女性も多いが、マリアのいる犯罪課には一人だけ。
同僚には女性蔑視発言も多くて気の合わない男ペルツァもいますが、上司タスキネン警部はきちんとした男性で信頼できます。
毒舌を吐くペルツァも、危機にはとっさにマリアをかばってくれたり。

著者は1964年生まれ。
1993年にこのシリーズを始め、11作刊行されているそう。
気が強く生き生きしたヒロインに、魅了されます。
事件の内容も過不足なく、スリルと人情をあわせもつ展開。
面白かったです。

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