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2013年4月16日 (火)

「笑う男」

ヘニング・マンケル創元推理文庫

スウェーデンのミステリ。
クルト・ヴァランダー警部のシリーズ4作目。
「殺人者の顔」「リガの犬たち」「白い雌ライオン」に続く真ん中へんですが、順番めちゃくちゃに読んだので、これが最後になりました。
(…あ、もう新作出てます!)

前作で正当防衛ながら人を殺したことにショックを受け、1年も休職していたクルト。
ついに仕事を辞めると決意したとき、友人の弁護士が保養先に訪れます。
父が事故死したのだが、その様子に不審な点があるので、調べて欲しいと。
クルトは断るのですが、その友人が殺されたと聞き…

アン=ブリット・フールグンドがここで初登場していました。
イースタ署では初めてだという紅一点の新米刑事なので、最初は同僚に評価されないでいます。
でも子どもが二人いるしっかりした女性。
クルトは素質を見抜き、新時代の警官になるだろうと思うのです。

弁護士トーステンソンの父親は、取引先から帰る途中で事故にあいます。
取引先とは、ファーンホルム城に住む富豪のアルフレッド・ハーデルベリ。
署長が気を遣うほどの名士で、世界を飛び回っているため、面会することすら難しい。
強引に約束してクルトが聴取に出向いたハーデルベリは、笑顔を絶やさないカリスマ性のある男でした。

クルトは子どもの頃に、画家の父親の絵を買っていた大金持ちのことを思い出します。
絹の服を着て高価な車に乗っていた彼らはどこか、怖かった。
父親が卑屈にふるまう顧客を、幼いクルトはシルクライダーと呼んでいたのです。

城の様子を探るため、旧友にも協力を頼むクルト。
弁護士の女性秘書までが狙われ、事態は急迫してきます。
癖のある古手の警官達と付き合いながらの捜査。
一番変わっているのはクルトかも知れないけど。
休養の後なので、珍しく健康らしいけど、捜査に熱中して、ひげを剃らないまま事情聴取に行ったり。
鑑識のニーベリは有能で、検事のオーケソンは冷静に協力し、フールグンドも期待通り活躍します。

国際的な富豪が相手とは、小さな町の警官達で解決出来るのかと思いますが~ここは頑張るんです。
それどころか、クルト一人でも解決しそうな勢い~単独行動が多いのでね。
「クルトが元気になるには、ちゃんとした事件が必要なんだ」と同僚に評されます。
アクションシーンをまじえて、さくさくと進む警察物で、このシリーズにしては標準的な読み応えかな。
手紙を出していた美しい未亡人バイバには、会って貰えそう?

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