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2013年3月 5日 (火)

「下院議員の死」

レイ・ハリスン「下院議員の死」創元推理文庫

市警察のブラッグ部長刑事とモートン巡査部長のシリーズ、2作目。
1890年頃のシティ。
シティというのはロンドンの中心部で歴史が古く、首都警察(いわゆるスコットランドヤード)とは別な組織になっているんですね。

ブラッグ部長刑事は、たたき上げの40男。
モートンはお屋敷の次男で大学出、見目もよく、スポーツ選手でもあり、なぜ警官を志したのかブラッグはまだ不思議がっています。
上流社会に通じているという特質以外は、お坊ちゃんらしい所もありますが、しだいに頼もしい相棒になりつつある様子。

今回は、警察長からの密命を帯びて、調査に当たる二人。
シティ選出の下院議員サー・ウォルター・グレヴィルが、自宅の階段から落ちて亡くなったのです。
検死官はよかれと思って、内々に事を運んでしまい、後に「あれは本当に事故死だったのだろうか」というカードが送られて来ます。
表沙汰になれば、辞職は免れない。
扱いに不備があったということで、ブラッグとモートンは、実際はどうだったのか詳しい事情を調べる事になります。
警察組織が複雑なので、直属の上司には嫌みを言われつつ。

グレヴィルは、豪勢な館に住んでいました。
未亡人ビアトリスはまだ30ほどの美人で、夫が下院議員になれたのも彼女のおかげというほど評判がいい女性。
当時、週末に泊まりがけで行うパーティが、政治家の重要な付き合いの場だったのです。
モートンは親の開いたパーティの席上で、他ならぬ時の首相ソールズベリー侯爵に、捜査の進展を聞かれます。

死亡前夜、邸には会合のために、数人の有力な男性が集まっていました。
まったく違う職業にも、それぞれ時代色が出ています。
その中の誰かが、舞い戻ったのか…?
意外な関係が、次第に明らかに…

キャサリンという新米女性記者も、登場。
シティ・プレスという地元紙に父親のコネで何とか入り、女性向けの小さいコラムを担当させて貰う。
警察の行動にも疑問を寄せて食いついてくる果敢な女性ですが…?

女性には参政権もなく、そのための運動が始まろうとしている頃。
薄い本なので、そんなに深く追求してはいませんが、読みやすいという点では安心です。
1984年の作品。

アマゾンの書影を出したら、著者名は日本人!翻訳者になっていました。
たまにあるけど‥あんまりじゃない?!?

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