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2012年10月 2日 (火)

「ナニワ・モンスター」

海堂尊「ナニワ・モンスター」新潮社

浪速市で展開する思いがけない事件。

浪速診療所は、菊間徳衛が昭和40年代に開きました。
今は息子の新一が院長、徳衛は名誉院長として特別外来を受け持ち、常連の話し相手となっています。
浪速市医師会の講演会に、浪速大学の講師・本田苗子(みつこ)を招くことになります。
新型インフルエンザ・キャメルの実態が、テーマ。
免疫がない新型のため、アジア各国で猛威をふるっていて、日本での流行が心配されると。
キャメル・ファインダーという開発されたばかりのインフルエンザ・キャメルの迅速検出キットも配られました。

やがて、本田苗子はテレビに出て、時の人となります。
ついに発症者が出ると、水際で食い止めようという作戦が日本全体で展開されるのでした。
空港で足止めされたり、修学旅行が中止になったりという騒動に。
どこかおかしいと思う人も出るようになるのだが…

浪速診療所で患者が出ますが、海外旅行など行ったこともない普通の子ども。
これは既に、インフルエンザ・ウィルスが日本に入っていることを示しています。
ところが診療所は一時閉鎖の憂き目を見て、患者の家族もこの町に居づらくなるほどの空気に。
しかし、しばらくたっても重傷者や死者は出ず、普通のインフルエンザより弱いぐらいとわかってきます。
一般にこの事実が広まるには、時間がかかるのですが…

一部は、以前に実際にあった騒動を思い起こさせます。
日本人の熱中する性格やきれい好きが高じたような~ちょっと的はずれなような気はしましたっけ。
え、あれは…
どうなったんだっけ…まさか?!?

独自な動きをしようとしていた浪速市を、経済的に孤立させようという包囲網だったというのが、この本の展開。
おなじみ白鳥や、その周りの人間も登場します。
浪速地検に赴任してきた鎌形雅史や、浪速府知事の村雨らの政治的な動きも、どう絡んでくるのか、スリリング。

医療界のスカラムーシュ(大ぼらふき)彦根新吾は、村雨知事を九州のとある小さな町、舎人町に案内します。
小規模だからこそ出来る理想的な運営の一つの形。
町長の真中ゆう子は、保健福祉センターの事務局長でもありました。
彦根はさらに、東北の万台市へ彼らを案内します。
そして、青葉県庁の新村知事のもとへ。

ここですぐに決着がつく規模の話ではないんですが~。
意欲的な知事や、そのブレイン、道州制をめざす理由と、可能にするための作戦とは。
誰やらを思い起こさせるキャラクターの真実は?

斬新で面白い部分と、眉に唾を付けたくなるような部分と。
桜宮サーガ、どこへ行く…
医療エンタテインメントというより~日本活性化の提言??
日本がこのままで良いかという問題意識があるなら~読んで損はないかも。
2011年4月発行。

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