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2012年8月 6日 (月)

「フィッツジェラルドをめざした男」

デイヴィッド・ハンドラー「フィッツジェラルドをめざした男」講談社文庫

しばらく読んでいなかったデイヴィッド・ハンドラー。
でも実力派で、好感度もけっこう高い。
読んでないので好評なのはどれかな?と見つくろって…

新進作家キャメロンが約束に現れなかったので、その恋人のアーチストの所へ出向く主人公スチュワート・ホーグ。通称ホーギー。
彼自身、最初の一作は評価された小説家で、若い女優メリリーと結婚もしたが離婚、2作目で失敗。
2作目で結婚体験を書いたために、元妻とはさらに険悪に。
今はインタビュー作家となって、それなりに仕事はしています。

自身の若い頃を思わせるような作家キャメロン・シェフィールド・ノイエスとの出会い。
次の実験的な作品のゴーストライターになって欲しいというのが、エージェントからの依頼でした。
やり手エージェントのボイドは、キャメロンとは学生時代からの友達。
キャメロンは初めて書いた小説を、学者で評論家のタナーに認められ、その外見もあって時代の寵児となっていたのですが、まったく書けなくなっているという。

会ってみたら、キャメロンは金髪に青い眼の繊細な少年のような顔と不釣り合いなほどたくましい身体をしていました。
スター性があるのですが、今は酒とコカインに溺れる生活。実はホーギーの作品を読んで、衝撃を受けたのだという。
似た所のある育ちや、素直な笑顔に惹かれるホーギー。

バセット・ハウンド犬のルルをどこへでも連れて歩き、このルルは、元妻メリリーをママと認識しているので、ママの出ているテレビに気がつくと見逃さないのも微笑ましい。
メリリーもホーギーからの電話はすぐに切るくせに、大事な話だというとルルのことかと取り乱す。
長身で緑の眼をしたメリリーとは、結局離れられない仲?

破滅型の若者の煌めきと苦しみを見守る視線が、どこか切ない。
取材しようとするホーギーの行く先々で、事件が巻き起こります。
文学界の内幕を暴露しようという企画のせいか、家には脅迫状が舞い込み、ついに死体が…
さて?

インタビューを重ねていく構成なので、読みやすいです。
とんでもない人物像がセレブっぽくて身近じゃないせいか、ホーギーやメリリーのお洒落な雰囲気やルルの存在のせいか、暗くはないですね。
ホーギーのシリーズ3作目なんだそうです。

1952年ロサンゼルス生まれ。
ドラマ作家としてもエミー賞を数度受賞。有名人の回想録のライターも経験したことがあるそう。
この作品は、1991年発表。
MWAオリジナルペーパーバック大賞受賞。
この作家、日本では出版はされるけど、ある程度売れた後は絶版らしい…図書館か古本で?

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