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2012年7月24日 (火)

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」

岩崎夏海「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」ダイヤモンド社

今さらですが、図書館で借りて、読んでみました。
ドラッカーを読むのが面倒な人には、便利?
クラブ活動や、似たようなことの改善方法についても、ヒントになると思います。

野球が嫌いな主人公・川島みなみが、入院した友達・夕紀の代わりに、突然マネージャーをすることになりました。
高校2年生の7月も半ば。
野球部を甲子園に連れて行くという~一大決心をします。

都立程久保高校は、進学校で、野球部としては一度ベスト16に入ったことがあるだけの弱小。
監督と部員の意思の疎通も、上手くいっていないのです。
部員は練習をさぼりがちで、さぼっても誰も何も言わない現状に、呆れるみなみ。

マネージャー向けの本を探して、ドラッカーの著作に出会います。
もともとマネジャーとは、野球でもアメリカでは監督を意味するそう。
日本の女子マネージャーは、記録や洗濯などの世話をする雑用係に近い場合も多いとか。
ドラッカーの場合のマネージャーとは、企業の管理者のことなのですが…

マネージャーに必要な資質とは、真摯さである。という一文に衝撃を受けるみなみ。
我々の事業とは何かという定義がだいじといわれても、野球部とは何かも答えられない。
野球をすること、という分かり切った答えではいけないということなので。

1年生の女子マネージャー文乃を問いただそうとしたら、なんと走って逃げてしまう。
優等生だが内気な文乃。その頭の良さを、やがて生かすことに成功していくのです。

まずは練習を観察することから始めたみなみですが、部員が心を開いてくれていないと感じます。
マーケティングをするにも、どうしたらいいのか…?
夕紀と話をしていて、監督が就任したときの事情を知ることに。
部員に信頼されている夕紀のお見舞いに来て貰う形で、聞き取りをすることを思いつきます。
みなみは奥に座り、部員それぞれの思いや希望を聞いていくことに。

キャプテンの星出にも、実は複雑な思いがあったのです。
プロになるほどの力はないと高校では進学校を選びましたが、もし野球の強い私立に行っていたらどうだったろうと自分の力を見極めたくなったのだという。
しかし、キャプテンをするのは、重荷に感じていた…
そういった個々の思いや、向き不向きをいかに生かしていくか。

練習に来て貰うには、どうしたらいいのか?
それには、やりたくなるような練習にすること。
やりたくなるような、とは…
単調な練習や言われるままのことを続けるのは、面倒になってしまう。
グループに分けて、練習試合を取り入れたり、成果を競わせたり。
グループの中での自分の役割や、効果を実感できるように持って行く。

主人公は小学生時代に野球経験があり、その過去故に嫌いになっていただけなので、ある程度知識もあるという設定。
ちょっと成功しすぎな感もあるけど、そうでなきゃ面白くないし。
次々行動に移していく前向きな元気さは、良いですね。

この作品、ジャンルは何だろう…?
小説としてはちょっと、あらすじだけっぽいけど。
そのシンプルさが、わかりやすさを増しているとも言えますね。
この作品の成功の一因でもあるかと。

2009年12月発行。
作者は1968年生まれ。芸大建築科卒。
秋元康に師事、放送作家となる。AKB48のプロデュースにも関わった人なんですね。

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