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2012年4月28日 (土)

「ブラッド・ブラザー」

ジャック・カーリイ「ブラッド・ブラザー」文春文庫

スリリングな展開のミステリ。
連続殺人もので、怖いです。
とはいえ、この題材にしては意外なほど、読後感はいい。
手管を尽くしたバランス感覚で、読ませます。

語り手「僕」カーソン・ライダーは刑事だけど、実の兄は殺人者という。
切なさがあって、鮮烈です。
優しく、頭が良く、魅力的だった兄ジェレミーが…
実は父親がひどい男で、虐待を繰り返していた家庭だったのです。
それに対しての自衛的な爆発が最初の殺人だったので、弟は命を救われたとも感じていました。
弟はカーソン・ライダーと名前を変えて生き延び、刑事になっていたのですが。

その兄ジェレミーが、アラバマ州の特殊な犯罪者を収容する矯正施設から脱走します。
施設のトップの女性ヴァンジー・プロウズは、ニューヨークで殺されていた…
残されたビデオに、カーソンはこういう犯罪者に対して理解があるとヴァンジーに名指しされ、何かあったら連絡するように指定されていたのです。
そのため、ニューヨーク市警の担当刑事シェリー・ウォルツから、呼び出されたのでした。

警部補のアリス・フォルジャーは、黒髪のきびきびした美女。
アリスには、田舎者が縄張り荒らしに来たと、露骨に冷たい応対をされてしまいます。
逃亡している連続殺人犯ジェレミー・リッジクリフが実の兄であるとは、とても言えないカーソン。
何度か会ったことがあるから役に立つかも知れないと言って、煩悶しつつ、現場に関わっていきます。
ジェレミーは若くてハンサムなレクター博士?みたいな印象。

事情を知るカーソンの相棒ハリー・ノーチラスはこの状況を危惧しつつも、独自に捜査し、遠方から支援するのでした。
個人的な関係が緊迫感を増し、二転三転するストーリー。面白かったです。
カーソンが出てくるのは、これで4作目になるようですね。
この原著は、2008年発表。

「デス・コレクター」では、本格ミステリクラブ十周年の大賞を受賞、とあとがきに。2000年代で最高の作品と評価されたということです。

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