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2012年4月10日 (火)

「カリフォルニア・ガール」

T.ジェファーソン・パーカー「カリフォルニア・ガール」

下書きしてあったのに~ご紹介はまだだったのを発見しました。
カリフォルニアの60年代を描く力作です。

ベッカー兄弟の成長と、幼い頃から知っていた娘の死を巡って。
1954年、ベッカー4兄弟とヴォン家の兄弟がまだ皆10代だった頃、ベッカー家の三男クレイが原因で、兄弟同士での果たし合いのようなケンカになります。
両親に連れられて、謝りに行かされたベッカー兄弟は、ドアから見える室内の貧しさに内心、驚きます。
ヴォン家の養女で末っ子だった幼いジャニルは、大きすぎるチュチュを着て、ギターを抱えていました。片方の目を腫らして。

兄弟達がそれぞれの道に進んでバラバラになる時期、ヴォン一家の母親が自殺。
1963年、ベッカー家の長男デイヴィッドが牧師になった年、ジャニルが訪ねてきます。虐待されているジャニルを救い、兄たちを訴えることに。
それはケネディ暗殺の起こった年でした。

1968年、ジャニルが殺されます。
一度はミス・タスティンにも選ばれたほどで、いきいきして人目を惹く美しい女性になっていました。
オレンジを持つ黒髪の美女がモデルの~カリフォルニア・ガールのポスターのように。
ベッカー家の次男ニックには、これが刑事として初めて自分が中心になって担当する事件になります。
末っ子アンディは新聞記者として、関わっていくことに。

定職のない若い女性にしては、立派な住居に住んでいたジャニル。交錯する事情が、次第に明らかになっていきます。
多彩な登場人物の描き分けが巧みで、いかにもなアメリカンライフが血肉の通うものになっています。
ベトナム戦争の泥沼化、ヒッピー文化、テレビでの説教、LSDやマリファナの流行など時代の推移が描かれていきます。
作者にとって12作目の長篇。
2005年、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)最優秀長篇賞を受賞。
2002年の「サイレント・ジョー」に続く受賞とのこと。

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