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2012年4月19日 (木)

「神様のカルテ2」

夏川草介「神様のカルテ2」小学館

大ヒットした一作目の続き。
基本は同じテイストなので、安心して読めます。

本庄病院は、24時間365日を看板に掲げている地方の病院。
主人公の医師・栗原一止(いちと)は、良心的なお医者さんです。
なぜか勤務時間中に患者数が増えて大変なことになるため、「引きの栗原」という異名がありました。
夏目漱石の大ファンで、言葉遣いが古風。
他の趣味といえば、将棋。
ほとんど常に患者のことを考えているため、病院に詰めていることが多いのでした。

愛妻家でもあるのですが、一緒にいられる時間はごく少ないんですね。
山岳写真家の妻ハル(榛名)は小柄だけれど力持ち。
心優しく、言葉遣いも丁寧な~理想の妻?
ハルと共に美しい景色を見るシーンが何度かあり、印象的です。

まずは、美ヶ原(うつくしがはら)から、周囲の山々を見渡す。
標高2034メートル。正式には「王ヶ頭(おうがとう)」というとか。
信州ならではの醍醐味でしょう。
スケール感もあり、さわやかです。
ハルが一止を心から心配していることを思うと、切ないけど。
「運命は神が考えるものだ。人間は人間らしく働けばそれで結構だ」という夏目漱石の言葉もいいですね。

学友だった医師・進藤辰也が赴任してくることになり、誠実だから頼りになると喜ぶ栗原や砂原たち。
ところが、進藤は人が変わっていて、時間通りに帰宅し、携帯も切っていて連絡が取れないことが多い有様。
苦情が相次ぎ、しまいに栗原はコーヒーをぶっかけるという行動に出ます。
変人・栗原の面目躍如?
進藤が変わった理由とは…

古狐先生とあだ名していた先輩医師・内藤が、病に倒れます。
何日も病院に居続ける良心的な医師ですが、前から顔色は悪かったのです。
この先生も、奥さんと仲は良いけれど、放りっぱなしでもありました。
彼のために出来ることはと考える栗原。
奥さんのハルがご夫妻に娘のように可愛がられて、奥さんから着物を貰ったりする微笑ましいエピソードも。

大狸先生と古狐先生(どっちも主人公がつけたあだ名)は、若い頃に医療を誰でもいつでも受けられるようにしたいと誓い合った仲だったという。
それは今のところ、かなり個人の超人的な体力と志に頼っているわけで。どういう制度でも個人の尽力は必要だけど。
それも、体力ある人は、いいけれど…
それは万人には求められない。

はっきり言って医者の数を増やし、36時間勤務を短縮し、夜勤明けに続けての日勤は原則やめて、担当医一人だけでなくとも対応できるようにし、一人の負担を減らすべきでは?
看護師さんのような交代制に近づけるべきでしょう。
楽になれば、医者を続けられる人も増えるのだから。
制度を変えるときは大変なのはわかるけど。下手したら改悪と疑ってる?自分はやって来たと高齢者は思ってる?嫌な人は病院勤めをやめれば解決するから??
誰もお互いを信用していないのかしら?

医者の36時間勤務は無理があるけど、誰も改善しようとしていない現状。
ただ、作品の中で帰ってからまでもよく酒盛りしたり、濃いコーヒー飲んだりしない方が良いです。
程度問題だけど…それじゃあ、説得力無くなりますよ?
一作目だとそういうエピソードも若さ故の豪快なお話という感じだったけど。
古狐先生が病気で死んでしまうんじゃあ、笑えない。
もっと、医師も不養生せずに身体に気をつけて!
常識的な栄養のことや睡眠のことも学んでくださいよ。

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