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2012年2月23日 (木)

「仮面舞踏会」

ウォルター・サタスウェイト「仮面舞踏会」創元推理文庫

「名探偵登場」に続く2作目。
1923年、フランスでの事件。

フィル・ボーモントは、ピンカートン探偵社に勤める大柄なアメリカ人。
アメリカ人の変死事件の調査のために、パリへ赴きます。
第一次大戦後、女性のスカートが短くなり始めた頃。
出版者で恵まれていたはずのリチャード・フォーサイスが、愛人とホテルの一室で心中した模様。
納得できない母親の依頼で調査に当たることに。
妻ローズの話では、じつは自殺願望はあった(太宰みたい?ただ才能だけがなかったらしい…)のですが。
愛人ザビーネは、ドイツ人で貴族とか。
盲目的に慕っていた若い女性ということでしたが、意外な背景が…?

ボーモントに協力するのは、パリの調査員アンリ・ルドック。
これが洒落者でグルメ。ちょっとポワロを若くしたような。
警察にも行きますが、当時のパリは何と、警視総監ラ・グランドの意のままだったのです。
警察はなぜか動きが鈍く、おそらくは総監の命を受けた何者かがしつこく尾行までしてくるのでした。

やはりピンカートンで働くイギリス人女性ジェーン・ターナーは、フォーサイスの叔父の子供達の家庭教師として潜入。
ボーモントと同じ仕事ですが、別々な指令で動きます。
ジェーンの捜査は、一作目同様、友達に書き送った手紙の形で、挿入されます。
前の事件で出会っていた二人は、互いに意識している様子。
パーティ会場で、ばったり出会いますが‥

脇役も華やか!
サロンの女主人、仮面舞踏会を開く貴族、小舟にご馳走を乗せて遊覧する退役大佐夫妻。
若きヘミングウェイ、ガートルード・スタイン、エリック・サティ、はてはピカソまでちらっと登場して、いきいきと描かれます。
新聞記者で駆け出しの作家ヘミングウェイの、回りじゅうの物をなぎ倒す不器用さにはビックリ。
ちょっとアガサ・クリスティを思わせる女性作家シビル・ノートンも登場。
これは人物像を少しずらしてあって、事件の容疑者の一人に。
時代色たっぷりで楽しめました。

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