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2011年8月18日 (木)

「ななつのこ」

加納朋子「ななつのこ」創元推理文庫

ずいぶん前から読むつもりでいて、読んだような気になっていたのに、まだでした!
読んでみたら~かなり好印象。
続編も迷わず読むつもり。

短大1年の入江駒子は、「ななつのこ」という本を、表紙に惹かれて手にしました。
すっかり気に入って作者の佐伯綾乃にファンレターを書こうと思い立ち、身近にあった謎の事件もついでに書き送ります。
思いがけず返事が来て、しかも想像としてですが、謎は見事に解かれていたのです。
その後、表紙イラストを描いていた女性・麻生美也子と偶然の出会いもあり‥?

「スイカジュースの涙」は、当時売り出されていたスイカジュースというちょっと怪しげな飲み物の話から。
友達の愛ちゃんはお金持ちのお嬢様。特にそんな風にも見えないけれど、金離れはやはりいい。珍しい物は試して見たがるので、スイカジュースも買って、味見させてくれました。何となくそんな味もする‥じつは無果汁なのですが。

駒子が買った作中の本「ななつのこ」の本の最初の話が「すいかお化け」で、主人公の少年の名は、<はやて>。
表紙絵の麦わら帽子の男の子と思われます。
<はやて>は田舎に住む男の子。
すいか畑の泥棒を見張っていたら、居眠りしたはずはないのに、また盗まれてしまいました。
山の中を走っていって白い建物を見つけ、そこに暮らしているお姉さんと親しくなった<はやて>。
<あやめさん>と仮りに名付けて心の中で呼んでいます。
その<あやめさん>が謎を解いてくれるのです‥

「モヤイの鼠」は、画廊での事件。
「一枚の写真」は、子供の頃の同級生が、写真を一枚盗んで持って行ってしまったらしいこと。一体、なぜ?
「バス・ストップで」は、自動車教習所に通うバス停で。老婦人と孫らしい小さな女の子の不審な行動の理由は?

「一万二千年後のヴェガ」は、プラネタリウムで。
「白いタンポポ」は、低学年を対象とするサマーキャンプに、ボランティアとして参加した駒子。
真雪ちゃんという女の子が描いた絵の花は白く塗られていて、白いタンポポなどないと先生には叱られてしまいます。心の傷のせいかとも案じられるのでしたが‥?
最終話「ななつのこ」と続く短編集。

すべて二重構造になっているんですね。
1992年の作品。
夢のある内容で、楽しく読める短編集です。
ほのかにラブロマンスの気配も。
第三回鮎川哲也賞受賞作。

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