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2011年8月13日 (土)

「死をもちて赦されん」

ピーター・トレメイン「死をもちて赦されん」創元推理文庫

7世紀アイルランドの修道女フィデルマのシリーズ。
第一長篇がついに登場!
フィデルマは若々しく、さわやかな美人で、鋭い知性に恵まれています。
修道女にして、高位の法律家。
中世のアイルランドでは、意外にも開明的な法律が整っていて、女性に教育の機会が与えられ、男性と同等の資格も得られたんだそうです。
高位の法律家は、王の前で自分から話すことも出来ました。

サクソン人の国ノーサンバランドを訪れるフィデルマ。
ノーサンバランド王国の王は、オズウィー。
現王妃とその息子、前妻の子である長子アルフリスとの間の勢力争いも影を落とし、その地には緊迫した空気が渦巻いていました。

有名らしい?ウィトビアの教会会議(シノド)が行われた時期。
キリスト教の儀式などのやり方について、各国で違いがあり、どちらを取るかが論争になったのです。
ウィトビア修道院の院長はヒルダ。男女の修道士が共に暮らす修道院でした。当時は修道士が結婚することも、子供を育てることも可能だったのですね。
ただ院長だけは結婚しなかったらしい。

アイルランド派は、アイオナ派ともいうそうです。
フィデルマはこのアイオナ派ですが、尼僧として意見を言うわけではなく、法律家として助言が必要な場合のために呼ばれていました。
会議初日、アイオナ派として弁論に立つはずだった女性修道院長エイターンが殺されているのが発見されます。
反対派の謀略か、それとも…?
エイターンとは旧知のフィデルマは、前日に、院長を辞めることを聞かされていた…

修道士エイダルフとも、この作品で初対面。
ローマ派のカンタベリー大司教に随行してきたのです。
公平さを期すため、王の命令で、フィデルマと共に調査に当たることになります。
全く違う育ちと経験をしているサクソン人ですが、どこか通じ合う物を感じる二人。
横暴なサクソン人らに嫌悪を感じていた勝ち気なフィデルマも、ためらいながら心を開き始めます。

1994年の作品。
舞台がアイルランドではなく、異郷に若い女性が訪れた状況。
宗教会議というのがややこしいけど~修道士が次々に危険な目に合うのは「薔薇の名前」っぽくて意外にイメージしやすい?
この作品ではまだフィデルマの兄が王ではなく、確実な後継者でもないので、王の妹であるという「この印籠が目に入らぬか~」状態は起きません。

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