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2011年7月16日 (土)

「月と蟹」

道尾秀介「月と蟹」文藝春秋

直木賞受賞作です。
海沿いの町に住む、孤独な子供達のちょっとしたゲームが‥?

父を亡くしてから、祖父の住む家に越してきた利根慎一。
母の純江と3人で暮らしています。
祖父の昭三は漁師だったが、10年前にしらす漁をしているときの衝突事故で、片足をなくしていました。
2年前、小学3年生の時に転校してきた慎一に、小学校のクラスメートはあたたかくはありませんでした。
10年前に祖父と同じ事故で母を失った葉山鳴海が、同じクラスにいたのです。
その鳴海は、彼女のほうから時たま声を掛けてくれるのですが。
鳴海は明らかに金持ちの家の子だけれど、それをひけらかすでもなく、妙に隠すのでもない様子に好感が持てました。
鳴海とのつきあいをからかう嫌がらせの手紙が、慎一の机には時々入っていたり。

関西から転校してきた春也だけが、慎一の友達でした。
春也はたまに身体に痣をこしらえたり、ひどくお腹を空かせていたりする子。
放課後は一緒に海辺に遊びに行って、ペットボトルを仕掛けて小魚やヤドカリを捕るのが楽しみでした。
祖父に話を聞いて十王岩という海に突き出した岩場を見に行き、岩に仏像が彫られている不気味な場所で、妙な音を聞いた二人。
ヤドカリをヤドカミ様と見立てて、願い事をするようになります。
試しに願い事をしてみたら、効いたように思われたのです。
楽しそうな二人に鳴海も参加するようになりますが、春也のほうと親しくなっていくようなのが気になる慎一。

パートで勤めに出ている母の帰りが時々遅くなり、鳴海の父と会っていることに気づいていきます。
鳴海が家に遊びに来たのも、その様子を探るせいらしい。
やがて‥

しっかり構成され、きっちり描かれていて、まとまっています。
初めて読むのに、ある意味、予定調和的な納得感。

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