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2011年7月19日 (火)

「塩の街」

有川浩「塩の街」角川文庫

有川さんのデビュー作。
もとは電撃文庫だったんですね~。

宇宙から、巨大な白い隕石が各地に飛来。
と同時に、なぜか人々が塩の柱になっていくという塩害が広がります。
東京だけで600万とも言われる被害で、関東圏の人口は三分の一に。
隕石の少ない地方へと、人々は疎開していったのでした。
テレビでは、そのニュースばかり。テレビ局もスポンサーが消滅した所から、なくなっていきます。
原因不明の奇病で、治療方法もなく、荒廃する街…

高崎方面から歩いて、海までたどりつこうとしていた青年・遼一。
車がうち捨てられた道路。ガソリンスタンドも閑古鳥。
ひと気のない街を歩くしかなくて徒歩で移動するというのが、今の時期に読むと、震災後のようで、途方もない想像には思えないのが何とも…

女子高生・真奈が遼一に声を掛けてきて、アパートの部屋で休ませてくれます。
真奈は、自分も拾われた身だと言うのですが。
部屋の主・秋庭は気むずかしげな男性で、口は悪いけれど、壊れ掛けた車を調達、海まで連れて行ってくれるというのです。
遼一が大事に背負ってきた重いリュックに入っていたのは‥

あの日から、真奈の両親は帰らなかった。
食べ物は配給所で手に入りましたが、女の子一人で住んでいるとばれて、襲われそうになり、逃げまどうことに。
たまたま秋庭の所に転がり込んで~三ヶ月。
元自衛隊員の彼のところへ、塩害を止めるための爆破計画が持ち込まれます。
元と言っても、秋庭は結晶への各地同時攻撃を申し出て却下され、自衛隊に辞表を叩きつけたのですが、受理はされていなかったのです。
真奈と共に立川駐屯地に出向くと、じつは秋庭二尉は航空戦競会三連覇という凄腕のパイロットで、有名人。
秋庭と旧知の入江は立川に乗り込んで、司令官を詐称して牛耳っていたのです。入江はひねくれ者だが天才肌。
入江の発案に、真奈を楯にとって半ば脅迫されて動く秋庭。

危機的状況の中の迷いと勇気。
こんな状況でなければ、なかったかも知れない恋。
世界を救うのは、たった一つの愛?

スケール感ある構成と、わくわく感を伝える文章。
一瞬、とっぷりと甘い蜜に浸るような恋の盛り上がりも。
面白かったです。

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