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2011年4月

2011年4月30日 (土)

ペアも女子も

やってます~!
でもロイヤル・ウエディングを長々と見ながら食事の支度をして、途中からスケートに行ったり来たりしたので、くたびれて眠くなってしまいました…

ペアは…ちょっとしか見てませんが~見た中ではドイツ組、面白かったです。ピンク・パンサーで。
このサフチェンコ&ゾルコヴィ組が優勝。
ロシアの組も相手変更でこのカップルでは初出場というのが2位に。
ロミジュリでした。

今シーズンとても安定しているみきちゃん、SPはだんだん良くなっているので見るのが楽しみでした。
綺麗な衣装で、晴れやかな笑顔に祈りがこもっているような優しい雰囲気を醸し出して。僅差での2位。
シズニーを抜くぐらい雰囲気がいいのは立派。

シズニーは4位。
グランプリファイナルを征し、全米女王にも返り咲きというシーズン。
良さはあるけど、世界選手権までは無理かな…?

元気な佳菜子ちゃん、やはり世界選手権ともなると、緊張したか?
SPは完璧なことが多かったのに、今回はちょっとだけミス。
10位につけてます。

ロシアのマカロワが3位につけてます。はつらつとしていて、チャーミングでした。
レオノワも復調してきたし…表情豊かで演技力ありますね。5位。
やっぱり見ごたえあります。

6位、コストナー。世界ランキング現在1位だそう。
ミスがあったけど、他は動転している様子がなく、長い手足を生かして、綺麗に滑っていました。
8位、フラット。ちょっとミスが出ましたね。まあこれぐらいなら妥当?
9位、コルピ。北欧の妖精というベタなネーミングも浮かない。この人は選手だということを抜きにしても、本当に美女ですね。

真央ちゃん、アクセルがトリプルと判定されませんでした。7位。
しなやかで、スピードもあり、ほかはそう悪くはないんだけど。
最初のほうは自信がなさそうで、演技として完成されていないのが、世界選手権では響いてしまう。
まあ…今シーズンではありがちな出来。まだジャンプ修整の途上なのよね。
いつもフリーでは挽回するし!
しかし変わった衣装…タンゴなら有りなの?

まいったなぁ、キム・ヨナ。1年ぶり登場で~1位ですよ。
冒頭のジャンプだけはミスしましたが、「ジゼル」でだんだん盛り上がる迫力の演技。
嫌いじゃないんだけど、この出方は憎々しいよね~ある意味敵役として十分というか
純情な村娘じゃなくて、エキセントリックで手強そうなジゼルでした。

2011年4月29日 (金)

男子フリー終わりました

男子フリー、結果は

パトリック・チャン優勝。
フリーも高得点で、どちらも史上最高かな?
4回転の単独とコンビネーションと2回成功させました。
昨シーズンから同じ「オペラ座の怪人」で演じていますが、これがとても彼の雰囲気に合ってるんですよね。
そして、さらにグレードアップしてるんですから。
ステップも非常にスピードを保ったままで、正確に踏んでいくので、文句付けられません。

2位に小塚君が!
ほんとにミス一つなく、完璧!
さわやかで綺麗なスケーティングが、さらに磨き上げられて、流麗になっていました。
今シーズン、上手くなっていた彼。なぜか一人だけ予選からのスタートになってました。ショートはちょっと大人しめだったのよね。それで6位スタート。がんばっても3位と思ったわ…
殊勲賞ものですねえ。いや、銀メダルだけで、本人も関係者も報われているというものだけど。

3位に17歳のガチンスキー。
4回転を綺麗に決め、ジャンプは鮮やかでした。
まだ反抗期みたいな顔つきに、ふさふさのダークブロンド、細腰できびきび動くのが可愛い。
やんちゃな振り付けはペトレンコじゃないっ、プルシェンコ!そっくり
着地や細かい動きに、若さが出ていましたけど。

4位にチェコのミハル・ブレジナ。
「パリのアメリカ人」の軽快な曲をピンクのベストでコミカルに踊るのがすっごく合っている。
おおっと目を見張るような前半で、これも馬鹿に出来ないなあと見とれていたら、ふっと転びそうな気がしたら、やっぱり…
でも上位の常連になりそうですね。

5位に高橋君。
4回転で脚がばらけて停止。なんと靴のビスが外れたという。
なんでまた…?
2分以内には戻れたけれど、やはり集中力をすべて続け通すのは無理があったか、一度は転倒も。
後半に持ってきたトリプルアクセルも成功したし、ステップや表現には想いがこもっていました。

6位に織田君。
全体的には大人っぽさもあり、クラシック曲をよく滑っていました。
ただ最初の4回転が3回転に。
そのために…同じ3回転を跳びすぎという結果に…何度目だよ~(泣)
2回までという規則を越えると跳ばなかったことになって零点になるというのも、えぐい規則だと思うけど。
この危険があるんだから~4回転と同じ種類のをあまり跳ばないようにしないと。

高橋君のアクシデントの後だったので、小塚君の出来のすばらしさがねえ…
感動的でしたよ。

今回は全米選手権で波乱があり、常連じゃない新顔が来ていました。
生身の身体だからねえ…
珍しい選手の演技も面白かったです。

ペアも少しはやってくれたのが嬉しい。
でもひさしぶりに見たので、書くことを思いつかない…?

えーと、日本人ペアよかったです!
高橋トラン組、ジュニアにも出ているぐらいなのに、成長しましたねえ。

「結局、女はキレイが勝ち」

勝間和代「結局、女はキレイが勝ち」マガジンハウス

2009年10月発行の本。
この頃から、ソフトなイメージの服を着てることが増えましたよね。
キャッチーなタイトルは、そんなに自信があるのか?っていう感じですけど~さすがにそこまでの内容ではなく。
若い女性向けに、わかりやすい書き方です。

キレイにしていれば、いいことの連鎖が起きる。
キレイといっても生まれつきの顔かたちではなくて、身なりに気を遣い、笑顔でいるということ。
キレイな人を見れば、誰しも気分がいいでしょう。優しくされれば~自分も優しくなれるもの。

自分に気を遣わない人は、相手にも気を遣わないだろうなと判断されてしまう危険が。
すごい美人になる必要はない。洋服と髪型、化粧に気をつければ、誰でもブスではなくなることができるのだという。

オシャレは自分のためではなく、人のためにするもの。
そのことに最近になって気づいて、原由子さんに言ったら「何を今さら」と笑われたとか。
若い頃は自分のために、着心地のいい天然素材の服であればいいと思っていたとそう。
デザイナー物の洋服を着るようになったら、売り上げが伸びた経験があるそうです。
オシャレをしていると、頭の固い高齢の男性も話を聞いてくれるようになったとか。

いくら美人でも~不平不満ばかり言っていたら、人は離れていってしまいます。
中身もキレイになっていくことが、大事!
人生におけるリスクを取り上げ、幸福になるための指針をはっきり語っています。
「ゼロかイチかで物事を考えない」「消費と投資の区別をつけよ」などは、どんな人にも参考になる点ですね。

今の時代、高収入の男性にすっかり頼ろうとしても、難しい。
モテカワ系を実現して専業主婦になった人も、そのままずっとシアワセになっているとは限らないのが現実だと。
では、幸福になるためには…?
主に20代の女性を対象にした話なので、それなりに現実をわかりやすく分析して、常識をたたき込む効果があるかも。
35歳以上だと「あら私が思っていたとおりだわ」という人と「何、私はもう手遅れ?」という人と分かれるかも?!

2011年4月28日 (木)

お人形の帯揚げ

Vfsh0374帯揚げの結び方です。
春海ちゃんの場合~。
後ろから通した帯揚げを、まず、左を上にします。
着物は何でも左が上が基本。

Vfsh0375帯の下に押し込むだけでも、オッケー。

こうなります。
(写真はクリックしていただくと、大きくなります)



結ぶ場合は~Vfsh0376
左端を下から内側に通して、一結び。

Vfsh0377それを下向きにおろします。

Vfsh0378右端をこう曲げるだけでも、オッケー。
帯をすれば、留まります。

Vfsh0379結ぶと、こうです~。

Vfsh0380帯を回して、
脇のマジックテープを留めれば、できあがり。

追記:最初、帯締めって書いちゃいました!ぎゃ~~
こ、これは帯揚げです!
次に帯締めの記事を書いていて、こっちに急に戻ったので…
ひゃあぁ、解説になりませんでしたね。申し訳ないっ

男子SP終わりました

フィギュアスケートの世界選手権、やってます。
東京のはずが一ヶ月遅れで、ロシアで。

結果から~

パトリック・チャンが素晴らしい出来で一人だけ93点突破。
4回転を昨シーズンは回避していましたが、今シーズンは決めていますからね。
他も滑らかで、おみごと。
見ていて気持ちが良くなってしまったので、これはもうしょうがないでしょう。

織田君が2位とがんばりました。81点台。
4回転がコンビネーションにならなかったけど、後で3回転の連続にして。
曲調の変化にあった振り付けで、身体の芯がしっかりしている感じでした。
昨年のSPはめちゃめちゃだったから~雪辱ですね。

高橋君が3位発進。80点台。
曲に合うねっとりした演技で、上手くまとめてました。
なめらかでノーミスに見えましたが、ジャンプにロングエッジがあったとか。

4位がロシアのガチンスキー。17歳。
冒頭の4回転を成功させ、軽やかな演技。

77点台は3人。アモディオ、小塚君、ブレジナ。
みんな良さは出ている出来なのよね~完璧じゃないだけ。
小塚君も手をつくミスがあったけど、他は決して悪くはなかった。
自分らしいフリーをしてくれれば、と思います!

2011年4月27日 (水)

「オー!ファーザー」

伊坂幸太郎「オー!ファーザー」新潮社

四人の父親と暮らしているという~とぼけた設定の話。
楽しく読めます。

高校2年の由紀夫は、同級生の多恵子に家までついてこられて、そのことがばれてしまいます。
出張中で母親はほとんど出てこないんですけど、よほど魅力があるということなのか~何と四股かけていて、一緒に結婚式を挙げたのだという。戸籍上は未婚の母なのでしょうが。

一人息子が可愛くて仕方がない父親達。
由紀夫はいささか困らせられています。
愛情を一心に受けて、それぞれの教育もよろしく、なかなかいい子に育ってるんですね。

大学教授で博学な年長の悟は、何でも正確に答えてくれる。
元ホストでバーを経営している若いもて男の葵は、どこへ行っても女性の視線を集める。
がっちりした中学教師の勲は、自分の教え子に手を焼いているが、いかにも頼りになりそうな熱いタイプ。
ギャンブルに生き甲斐を見いだしている遊び人の鷹も、普通でない視点とやり方で物事を教えてくれる。
ドッグレースのファミリー席に行きたいという鷹に連れられて、多恵子とレースに付き合うことになったのですが、そこでスパイ映画のようなシーンを目撃。
思わず…?

幼なじみの鱒二が、万引きしたグループに因縁を付けられている件にも、巻き込まれます。
一方、由紀夫の学校では、野球部のキャプテン小宮山が不登校になっていました。
いじめられるようなキャラでもないのに、と不審に思っていたのですが。
多恵子に、小宮山を連れ出そうと言われます。

四人の父親に押され気味なためにクールでだるいようだが、実は素直でお人好しで、また案外なんでも出来てしまう由紀夫。
手に負えないことになれば、父親が4人がかりで駆けつけてくれるのです。
いいですね~!
幾つかの事件が絡まりつつ、珍騒動も危機もあるけど~微笑ましい展開に。

2011年4月26日 (火)

浅緑の振り袖に変わり文庫

Vfsh0359浅緑の振り袖を着たmomokoさん。
春海ちゃんの登場です。
桜と花笠の着物の色違いです。

前にバービーさんが着たのをご紹介したと思います。
ずいぶん前ですけどねえ…

Vfsh0367これに新作のどの帯を合わせましょうか。
変わり文庫がいいかな。
仮に帯締めをしてみました。

Vfsh0370作り帯には、帯揚げと帯締めを通しておきます。

帯揚げは帯の内側の帯枕を包み込んで隠して~
前で結んで~Vfsh0373帯を背中にピッタリ付ける役割をします。
これを「帯を揚げる」っていうんでしょうね。

Vfsh0391大きめで華やかです。
右側は下げ気味に、左側ははねるように上げています。

2011年4月25日 (月)

「暗殺のハムレット」

ジョー・ウォルトン「暗殺のハムレット」創元推理文庫

話題の「ファージング」3部作の2作目。
イギリスがナチス・ドイツと講和していたという設定の~歴史改変もの。
カーマイクル警部補は、続いて登場。
前作で権力者に秘密を握られ、出世は出来そうなものの、駒として使われてしまう立場になっています。

女優ヴァイオラ・ラークが、もう一人の語り手となります。
ヴァイオラは、名門ラーキン家の6人姉妹の一人。
とはいえ女優になるために家出して以来、実家には戻っていません。
ロンドンの舞台では、男女を逆転させた芝居が流行っていました。
ヴァイオラは、ハムレットを女性にしたバージョンの主役を勝ち取ります。
ところが、共演するはずだった名女優が、自宅で爆死。
最初は、テロリストに狙われたのかと思われますが…

疎遠だった妹から連絡があり、ヴァイオラは心ならずもヒトラー暗殺計画に巻き込まれていくのです。
信頼していた伯父たちに説得されても、ナチスがそれほど酷いことをしているとは、とても信じられなかったのですが。
爆弾の専門家だという男性に惹かれるヴァイオラは、脅されて行動を共にせざるを得なくなります。
ヒトラーがイギリスを訪問し、この「ハムレット」の舞台を見に来るという予定があるのでした。
ヒトラーの側近とヴァイオラの姉妹の一人が結婚しているという関係もあり、事態は複雑に。

わずか2週間でたたみかけるように起きていく出来事の緊迫感で、読ませます。
政治の動きはどう変わるかわかったものではないという恐怖感と、恐ろしいことが起きないために個人に出来ることはあるのかという思い。
三部作の中では、辛い方の話だけど。
スケールの大きさで、読み応えあります。
この姉妹には、イギリスに実在したモデルがいるそうですよ。

2011年4月24日 (日)

「光媒の花」

道尾秀介「光媒の花」集英社

推理小説というわけではありませんが~広い意味でミステリのうちにはいるかな。
ごく普通の町で、一見普通の人々の中で起きる事件が連鎖していきます。

一章「隠れ鬼」
遠沢印章店を継いだ正文は、ぼけてきた母親の介護をしながら暮らしていました。
父は30年前に自殺しましたが、母はそれも忘れているのです。
30年に一度だけ花が咲く笹。母の描いた絵を見てぎくりとする正文ですが…

第二章では視点が変わり、小学生が主人公。
両親の帰りが遅いので、妹と河原に虫捕りに出る兄。
どこか心許ない寂しさが、一転して恐怖に…
第三章では、第二章に出てきた大人の~過去にあった事件。
少年が、川原でよく出会った少女は‥

第五章は、運送会社に勤める青年・亮の視点。
父の死後、母と上手くいかなくなっています。
母が明るく張り切りだして、母は父を愛していなかったと感じたのでした。
まだ少年だった亮には父を失った悲しみのやり場がなく、八つ当たりもあったと気づいていくのですが。
小学校教師の姉が入院して、がんかもしれないと疑われ、様々な思いが交錯する‥

最初に事件が起きる様子がつぎつぎに語られるので、え、章ごとに殺人事件が起きるのかとぎょっとしたけど、そうではなくて~
一ひねりして、関係者のその後やふとしたふれあいを描いていくものです。
抑えきれない衝動のもたらした恐怖、罪悪感。
悲劇に巻き込まれた悲しみ。
それがしだいに、年月をかけて、ささやかな善意とおだやかな日常の中に溶けていきます。
最後の方は、もっと読み続けたい気持ちになりました。

2010年月発行。

2011年4月23日 (土)

「ティモレオン」

ダン・ローズ「ティモレオン―センチメンタル・ジャーニー」中公文庫

迷い犬のティモレオンが出会う色々な人々。
強烈な印象を残す作品です。
センチメンタルというには~残酷だったり滑稽だったりしますが…
切なく、美しい。
世界25ヵ国で飜訳されたそうです。

元劇作家で初老のコウクロフトは、たまたまテレビ出演中に口走ったことから仕事を干されて、今はイタリアに住んでいます。
何度か恋人が出来たけれど、いつも男は出て行きました。
40歳以上年上の男が好きだという美少年も、幸福なひとときの後に、かって老人を裏切った男の元へ去りました。

孤独な暮らしで、犬ももう飼うまいと思っていましたが、2歳ぐらいの野良犬が迷い込んできて、飼うことになります。
ティモレオン・ヴィエッタと名付けて可愛がるコウクロフト。
どこにでもいるような毛並みの雑種。野良犬にしては目が無邪気な少女のように愛らしい。

酔っていたときに話した冗談を頼りに、若い男が訪ねてきて、住み着くことに。
ボスニアからボートで亡命してきたという不審な男。その日暮らしに飽きていて、家の修理をしながら呑気にうまいこと暮らそうとするのでした。
愛しているわけではないけれど、孤独に戻るのが怖くて、追い出せないまま言いくるめられる老人。

自称ボスニア人はとんでもない男で実は追われており、ティモレオンが警戒するのも当然だったのですが。
ティモレオンと折り合いが悪いのに、コウクロフトは胸を痛めていましたが、ある日、ボスニア人が犬を追い出さなければ殺すと言いだし‥

ローマに置いて行かれたティモレオン。
家路を探す途中で、様々な人とすれ違い、餌を貰い、ふとしたきっかけとなり、他の名で呼ばれ、飼われそうになったりもするのです。
バス停でティモレオンを見かけて、妻のために連れ帰ろうかと思う警官。
イタリアまで会いに来た恋人に振られて呆然としていた少女が、いろんなお菓子を投げてやったり。
中国で出会った未亡人と娘を連れ帰った教授だったが、心臓発作でなくなり、その葬式に通りかかるティモレオン。
耳の聞こえないが優秀な娘オーロラと恋人の話。
ルチーアとピエトロの授かった美しい娘ローザ。身体は成長したが精神は止まったまま…

ティモレオンは、出会った人の事情を知るわけではないのです。
ごく浅い縁ではありますが、それぞれのエピソードが美しくも痛切で、珠玉。何とも胸が痛くなります。
犬が酷い目に遭うのはどうしても読みたくない人には不向き。
早く忘れてしまいたいシーンがあるから。
ただし、読後感は意外にさわやか。
人間の方もじつに様々な運命に翻弄されていて、えらい目にも遭い、恥多き人生を生きている。
犬に対する態度は、その人そのもののよう。
とくに酷いことをする奴は、どうせこの後、ろくな事にはならなそうで…
犬の無垢さが際だつ印象が残ります。

2011年4月22日 (金)

こんもり花盛り

ご近所の花たちです。
Vfsh0291雪柳もこんな大きくなるんですね。
みっしりと~1メートル四方以上あるでしょう。

110410_165240こちらは、お寺の奥にある木瓜。
紅白混ざっていて、綺麗です。

110410_1652262.5メートル以上あるかな?

110410_160211こちらは民家の椿。

110413_165207この大きさ、わかりますか?

可愛いピンクの乙女椿です。

110411_142302こちらは、この間「ご近所の花たち」というタイトルで出したときの~最後の写真と同じ花。
大きな木じゃないんですけど~
もこもこ度が増して、花びらの色が濃くなっています!

2011年4月21日 (木)

「葛野盛衰記」

森谷明子「葛野盛衰記」講談社

日本の歴史を裏側から眺めたような物語。
桓武天皇の若き日から、平家滅亡まで。つまり、まるごと平安時代ですね。
連綿と続く民の思い。
それぞれの思いに忠実に生き、時には存亡を賭けて戦い、不運に泣き、恋のもつれによじれ合う一族の命運。

寧楽(なら)の都を厭う山部皇子(やまべのみこ)は、乙訓の多治比の一族の娘・伽耶を愛し、彼女の住む山背の地に長岡京を築こうとしますが…
造営責任者が暗殺され、葛野(かどの)川の水害も起こり、10年で断念。
上流に平安京を作ることに。
女帝の時代には傍流だった桓武天皇。母の出自が渡来系で低く、異母弟が立太子していたのですが、政争の果てに帝位が巡ってきたものでした。
伽耶は心から帝を愛しながら、森が恐ろしくて、住み慣れた家を離れることが出来ない。
やはり多治比の娘で伽耶には姪のような存在の真宗が、後に自分なら都へ行けると決意して、帝の後宮に入ります。
葛原(かずらわら)親王を生んで、これが後に臣下に降りて桓武平氏の祖となるのです。
真宗の双子の兄・耀(あかる)は、森に棲む少女に魅せられ、出奔してしまったままでしたが‥

藤原縄主(ただぬし)は、桓武の東宮・安殿(あて)親王に娘が入内したのですが、大極殿のすぐ脇にある森で鳥に襲われ、屋敷の奥深く引きこもって暮らすしかなくなります。
母親の薬子が、身代わりのように安殿親王と関係が出来てしまい、醜聞となりましたが‥
怨霊に脅える親王は、平城天皇となってからも、薬子でしか安らげない。
有名な薬子の乱に繋がりますが~当事者にとっては乱というような実感はなかった成り行きなのかも。

森に棲む魔とは。
北の地に住み着いた秦の一族とは…?
やがて、天皇の娘が賀茂の斎院に。
巫女となる女性が少女の頃から出てきて、不思議な雰囲気を醸し出します。

平忠盛に嫁いだ宗子の視点、その息子の頼盛の視点から、後半を描きます。
次男の頼盛は正妻の子でありながら、清盛と比べると傍系のごとき扱い。
後白河院と平清盛という強烈な個性を持つ二人に振り回される人生。

本当としか思えなくなるような説得力があり、面白かったです。
長い歴史のポイントを丁寧に描写し、ややこしい人間関係もぐいぐい読ませる筆力はさすが。
宴の松原、糺の森、賀茂神社、広隆寺。
今の京都に残る有名な地名や寺、仏像もまんま出てくるので、おそるおそる覗いてみたくなります。

2011年4月20日 (水)

「ラスト・チャイルド」

ジョン・ハート「ラスト・チャイルド」ハヤカワ・ミステリ文庫

アメリカ推理作家協会(MWA)賞最優秀長篇(ベストノベル)賞受賞作。
「このミステリーがすごい」2011年版海外5位。
力作です。

双子の妹アリッサが行方不明になって、1年。
少年ジョニー・メリモンは、探し続けている。
近くで捕らわれのまま、きっと生きていると信じて…
10歳ぐらいにしか見えない13歳の男の子の頑張りように応援せずにはいられません。

父は娘を一人にしたと妻に責められて、出奔。
母キャサリンは酒浸りとなり、言い寄ってきた金持ちの男ケンの言うなりに。
調査に当たった警官クライド・ハントもまた、人生を狂わせていました。
あまりののめり込みように半年で妻が去り、高校生の息子アレンとは上手くいかない。
ここへ来て新たな展開が?
同じ学校の少女ティファニーが、行方不明になったのです。

交通事故の現場に行き合ったジョニーは、倒れている男が死に際に「あの子を見つけた」というのを聞きます。
たった一人の親友ジャックと共に、懸命な探索を続けるジョニー。
事故現場にいた謎の大男は、殺人犯なのか?

刑事ハントのジョニーと母を守ろうとする姿勢に、絶望していた親子もしだいに気づいていきます。
刑事も知らないことを自ら発見するジョニーの活躍は、痛快。
ところが家庭の実情が怪しまれ、児童保護局が動き出しますが…

重い内容をだれずにきっちり描き分け、生命力を感じさせます。
ジョン・ハートは3作読みましたが、一番良いですね。

2011年4月19日 (火)

ブルー系の小紋にピンクの帯

Vfsh0318ブルー系の小紋の振り袖を着ているmomokoさん。
家での名前は朋香さんです。
ヘアがシンプルなので、造花を一つ付けてみました。

Vfsh0314帯は新作の中から、まず、白地にピンクと赤のグラデの~桜の花柄。
二枚羽文庫です。
二つ作ったうちの、やや赤が強いほう。
小箪笥の上にあるのが、ややピンクが強い方になります。
Vfsh0336後ろ姿です~。
着物がバービー用で大きめなので、あちこち、弛みやすくて…
背中をアップには出来ません。

Vfsh0321帯揚げは、この色がちょうどいいかな。
帯締めは、若々しくブルーにしてみました。

Vfsh0322記念撮影~☆

2011年4月18日 (月)

「ディロン―運命の犬」

井上こみち「ディロン―運命の犬」幻冬舎

NHKでドラマ化もされて有名な実在の犬、ディロンの話です。
著者は、動物ノンフィクションを多く手がける作家。
飼い主の太田恵理さんが書いたのではないので、やや距離がある筆致ですが、わかりやすく。

ディロンは犬のイベント施設で、日本に連れて来たオーストラリア人の訓練士ポールに躾けられていましたが、ポールが怪我でやむなく帰国。
英語しか通じないために施設では粗相が続いてもてあまされ、叱られてばかりで、別な犬のように脅えてしまっていたのです。
そういう期間があったためか、不思議と人の心がわかるようになります。

飼い主の太田さんは1994年にディロンに出会い、数ヶ月での変わりように驚いてポールに電話して直談判し、引き取って世話をして弱っていた身体を治します。
さらにオーストラリアまで飛んで、正式に譲り受けました。
既に3頭の犬を飼い始めていた新築の大きな家で。
大型犬を飼いたいという夢を実現させたのですね。

最初は、留守番が長いと~あたりの物をボロボロに咬んでしまうディロンでした。
不安そうなので叱らずになだめてやると、以来イタズラは止まり、ずっと後をついて回るようになったのです。
他の犬とは馴染みにくいのですが、意外に新しい人と会うのは平気になっていきます。

動物をふれあわせる運動AAA(アニマル・アシステッド・アクティビティ)に参加して、ディロンはとても向いていることがわかります。
欧米では、AAT(アニマル・アシステッド・セラピー)という段階まで進んでいました。
優良家庭犬の認定試験という物もあり、共に試験を受けて合格します。
こういうのって案外、人間の方が難しかったりするそうですね。まあディロンが優秀だからこそですが。

老人ホームやリハビリ中の人を訪ねたときに、犬を嫌っているそぶりの人にディロンが自分から近づき、心を溶かすエピソードは感動的。
この優しい目に見つめられたら…

保健所に持ち込まれて、翌日には処分される犬の多さには、胸が痛みます。
日本では子犬からしか買おうとしない人が多いけれど、実は成犬は意外に飼いやすい面もあるそうです。
引き取り手を探す運動を展開した太田さん達。
500頭も命を救ったとは!

2011年4月17日 (日)

「原稿零枚日記」

小川洋子「原稿零枚日記」集英社

小説じゃなくてエッセイ?…なのかな‥
長編小説に行き詰まった日々の~身近な出来事や旅行記、ちょっとしこだわりや妄想。

仕事の取材で山中の宿に泊まり、散歩していたら、苔料理専門店という店に行き当たる著者。
旅館とは同系列なので問題ないと言われて、ご馳走になることに。
苔‥って…

子供時代に住んでいた思い出の家について取材されて、話をすることになりました。
間取りを描くのですが、どうしても書き足りず、紙を足しても足してもまだ描けていないスペースが…?!

近所の小学校の運動会に紛れ込むのが趣味だという。
児童の家族のような顔をして‥
目立たないようにしていたのに、借り物競走に引っ張り込まれてしまいます。
他にも同類がいる、と見定めるのでした。
これに似たタイプですが、少し違うものに、パーティー荒らしという存在がいるのです。
自分は正規の招待客なのだけれど目立ちたくないので、係員かというような地味な格好で出かける著者。
パーティーに入り込んでバイキング料理をがつがつ取っている人を見かけ、まだまだだなと思いつつ、かばってあげたり。

‥事実もあるんだろうけど、とてもじゃないけど、事実の方が多いとは思えない。
ほとんど短編小説なので。長篇だけが書けなかった時期なのかな?
つやつやと深みのある文体。
まるごと小説家という印象でした。

母親が入院しているので、通っているという状態はちょっと身につまされます。
だんだん話せなくなる母は、少しずつ声をあの世に先送りにしたのではないかと。
わかる気がします。
2009年1月から2010年4月「すばる」に連載が初出。10年8月発行。

2011年4月16日 (土)

手作り帯いろいろ

Vfsh0305帯をいくつか作ってみました。
手縫いで、ちくちくと。
春らしく、白地で~
Vfsh0306可愛い布を見つけたので
同じ布から三つ~
「二枚羽文庫」を二つと~
左に寄ってるのが「変わり文庫」です。
前に作ったときに違いがはっきりしなかったので、
意識して変えています。
変わり文庫のほうが大きくて、角度も違うの。
[写真はクリックしていただくと~大きくなります]

Vfsh0307こちらは、ふくら雀。
…久しぶりに作ったら、早速間違えてますが…
細かい柄の布もスゴク可愛いでしょ~?

Vfsh0308こちらが立て矢結び。初挑戦です。
本には変形が載っていたので、基本形だとこんな感じかと。
試行錯誤しながらやってるので、似たようでも少しずつ違ってます。
Vfsh0309蝶結びも作ってみました。
蝶と名の付く結び方は色々あるけど~
文庫やふくら雀みたいには形が決まっていません。
本によって創作されているようです。
お人形用の帯には普通はマジックテープかスナップを付けるんですが…
わけあって…まだ付けていません。
Vfsh0312おや、ウィークデイさんがやってきたようです。
朋香さん、どれを気に入るかな?

2011年4月15日 (金)

しっぽをぶんぶん

Vfsh0038うちの猫・みゅんです。
何をしているのかな?

Vfsh0039あ、しっぽが向こうへ。
しっぽで返事をしてくれています。

Vfsh0040すごい勢い~
しっぽをぶんぶん振ってます。

Vfsh0041少し緩やかに~

Vfsh0037後ろ姿も和むけどね。
Vfsh0043こっち向いてくれないの?

Vfsh0070そんなことないよ。
ただ妙な物が置いてあって、狭いんだけど?って!

…ファンヒーターの上に猫が乗ってると、
時々スイッチを踏んで、切っちゃうんですよ。
小さな椅子を置いてあるんだけど~
もう、ひとつ落としちゃいましたね

2011年4月14日 (木)

「人形遣いと絞首台」

アラン・ブラッドリー「人形遣いと絞首台」創元推理文庫

「パイは小さな秘密を運ぶ」に続く~シリーズ2作目。
11歳の女の子フレーヴィア・ド・ルースが主人公のミステリです。
もう少し成長していくのかな?と思ったらあまりたっていないのに、また殺人事件に遭遇?
もっとも、ただの11歳ではありません~化学の天才少女といっていいでしょう。

テレビでも有名な人形遣いルパートとその助手の綺麗な女性ニアラが、車の故障で村に滞在することになります。
どこにでも自転車のグラディスで走っていく好奇心の強いフレーヴィアは、何かと手伝いながら、起きていくことを間近で目撃することに。
教会の催しとして行われた人形芝居の舞台で、何と人形の代わりに~人形遣いが落ちて来るという事件が起きるのです。

ド・ルース家は貴族の家柄で、大きなお屋敷に住んでいます。
が、実は他にあまり財産がなく、雇い人も~何でも屋の庭師と通いの家政婦の二人だけ。
父は、どうも妻の死後は現実に背を向けているらしく、趣味の切手集めに夢中。
ピアノを弾く長女フィーリーは、綺麗になることにしか関心がない。
次女のダフィは、本の虫。
二人は末の妹フレーヴィアに優しくないのですが、妹の頭が切れすぎて、やり返すのでヒートアップしている気配も。

父の姉でうるさ型のおばさんが訪問、皆いやがっているのですが~彼女が意外な理解者となり、フレーヴィアに話しかけてくれたことが、いいシーンになっています。
しかし、三姉妹とも学校に行っていないんですねえ。
1950年頃の貴族だから?イギリスだと義務教育はあまりうるさくないのか?ちょっと前までは家庭教師がいたのかな?

母親の記憶がないため、母が産後うつで末っ子を愛していなかったなどと姉たちに持ち出されると~フレーヴィアは不覚にも涙が出てしまう。
それに男女のことはまだ、わかっているようで全然わかっていないといった可愛さも。
元気いっぱいで、面白いです。

作者はカナダ人ですが、祖父母がイギリス人。思い出話を聞いて育ったということです。
ジャンル的には、コージーとは言い切れないけど~コージー系好きな人にも行けると思います。

2011年4月13日 (水)

「マドンナ・ヴェルデ」

海堂尊「マドンナ・ヴェルデ」新潮社

「ジーン・ワルツ」の続編というか~
代理出産の話を、生む側から描いた物。

クール・ウィッチの異名を取る女医の曾根崎理恵。
子供を産めなくなった理恵のために、その母親の山咲みどりが代理出産をすることになります。
みどりは見合い結婚した夫を早くに亡くし、女手一つで理恵を育てた人。
今は一人暮らしのみどりが鰹節を削ったり、日本情緒のある食事の支度風景が良く出てきて、無機質なやりとりの多い雰囲気を転換する役に立っています。
なんだか淡々としていて友達が少ない?変わった人のような気も…というか女性の描き方が偏ってるってことかしら。

まあ回りが家庭的だったりスゴクにぎやかだったら、こんな企画は立てられないか?
アメリカにいる理恵の夫・伸一郎のクールさもなんとも…
母になる女性に選択権があるって彼がいうのは、まあ正しいと思うけど。

娘の願いに驚き戸惑いながらも、結局受け入れる母のみどり。
診察室で一緒になった若い娘~未婚の母となる青井ユミとは親しくなっていったり。

代理母が法律上は実の母親になるという、日本の法律の奇妙さが指摘されています。
生物学的には卵子提供者が実母なのに、おかしいかも。
代理母の不倫みたいになっちゃうし。
それと同時に、代理母の心情というのも書かれています。お腹にいる間に愛情が芽生えたり、心境が変わってくるということ、あるでしょうね。
生んだら終わりで何の権利もないというのもまた、妙な話。
アメリカでは、希望すれば毎年会ったりする関係になってるみたいですけどね。

理恵の強引さは一つのキャラとして、前よりも描けているかな。
「ジーン・ワルツ」は主張だけで、小説になってるのかみたいな感じだったから…
ちょうど映画が公開になりますが、俳優の存在感で自ずと血肉が通ってくるかしらね。

結末がちょっと妙。
理詰めで独断的に事を進める理恵が、一矢報いられるという。
それはまあ、成功させることを優先した、あざといやり口なので~ありうるけど。
いったんはこうなるというのはギリギリわからなくもないけれど。
この後…どうなるの?

2011年4月12日 (火)

桜満開

Vfsh0296ご近所の桜スポットを見回って撮りました。
桜並木がすてきです。
Vfsh0295桜が咲くのは嬉しいですね。
今年も咲いたぁ!って、当たり前だけど~
今年は特に嬉しい。 

Vfsh0297お寺の山。
春霞って雰囲気です。
邪魔なものが写らないようにするのが難しい…

Vfsh0298柳も春らしいですよね。
3日前までは蕾だったのが急な暖かさで満開に。
それからが曇り続きで…
なかなか上手く撮れないんですけど~

Vfsh0301枝垂れ桜も可愛い!

110410_165353たくさん見られて、桜の精に囲まれたみたいで…
うっとりでした。

Vfsh0304気分が出ているといいんだけど~
本物はとても美しいんですよ!

2011年4月11日 (月)

「陸軍士官学校の死」

ルイス・ベイヤード「陸軍士官学校の死」創元推理文庫

1830年のアメリカが舞台。
若き日のエドガー・アラン・ポオが絡んでくる~ムードたっぷりのミステリです。

引退した警官の元に、ウエストポイントの陸軍士官学校から調査の依頼が来ます。
ガス・ランダーは、名警官だったのですが、身体をこわして、空気の良い土地に越してきました。ところが妻が先に亡くなり、娘は家を出て帰らないという孤独な暮らし。

士官学校生の死について調査を進めるに当たり、一人の助手を得ます。
それがエドガー・アラン・ポオ。
士官学校にいたのは史実で、それどころか既に下士官としての軍役体験もあった時期とは。
才気煥発だけれど、体格もよくはなく、軍には不似合いで浮いているんでうすね。規律の厳しいはずの士官学校なのに、巧みに抜け出して居酒屋にいたりもする呆れた生活ぶり。
既に詩集も2冊出しているのですが、全く無名の存在。
あふれ出るような感性の爆発を感じさせて、ポオが登場すると俄然、空気の色が変わります。

軍医マークウィスの息子である優秀な先輩アーティマスに疑わしい所があるために近づいて、一家と親しくなります。
先輩の姉リーは、士官学校の学生たちの憧れと思われるのですが、まだ恋は実らずにいる様子。
美しいリーと恋に落ちるポオ。
ランダーの依頼に応えて、ポオは長い手紙で状況を報告してきます。

この頃に発表されていた作品の引用だけでなく、文体をまねた手紙や創作などもまじえた、凝りまくった作品です。
その後、奇行で士官学校を退学になったというエピソードは、伝聞になってますが…実話?

2011年4月10日 (日)

「さらば深川」

宇江佐真理「さらば深川―髪結い伊三次捕り物余話」文藝春秋

髪結い伊三次と、深川芸者のお文のシリーズ3冊目。
粋な江戸下町の情緒と、貧しいながらも意気地ある庶民の生き方。
不運や罪にまみれつつも、繋がりゆく人の縁があたたかく、しんみりします。

「因縁堀」
廻り髪結いの伊三次は、北町奉行所の同心・不破友之進の小者(手先)もつとめていましたが、前作で不破から離れます。
その後も、不破の妻のいなみの危機を救う急場にひそかに駆けつけたりと、関わりもあったのですが、元に戻る決心はつきませんでした。
お文が女掏摸に財布をすられ、そのやり口が地元の者ではないと気づく伊三次。
岡っ引きの増蔵がその女と何か関わりがあるらしい?

「ただ遠い空」
お文の女中のおみつは、結婚が決まっています。
お文を慕い、後が決まらないと辞められないというおみつ。
そんな所へ、事件のあった茶屋に勤めていたという曰くのある、おこなという女が紹介されてきます。気が強く色っぽいおこなに引っかき回されそうになりますが…?

「竹とんぼ、ひらりと飛べ」
美濃屋の若旦那の母親が、かって手放した娘を捜しているという。
お文ではないかと思う伊三次。

「護持院ヶ原」
大黒屋が斬られ、小石川の大名屋敷が疑われます。
そこには、辻斬りで金を奪っていた浪人がいました。
腕に目を付けた岸和田鏡泉の命だったのです。
大名屋敷に町方が踏み込むことは出来ません。しかも、鏡泉は幻術を使うのです。幻術と対決する異色作。

「さらば深川」
かねてお文に執心していた伊勢屋忠兵衛が、改めて後添えにと望んできます。
お文があっさり断ると、先代に貰った家を引き払うよう脅しをかけてきて‥?

二人の仲も、新たな局面を迎えます。
安定したタッチで、雰囲気にとっぷり浸りながら読めるのが心地いいですね。

2011年4月 9日 (土)

レースのドレスのmomoko

Vfsh0448綺麗なドレスがあるので、着せて貰いましょう。
モデルはミルクティーパーティーさん。
うちでの名前は有紗さんです。
Vfsh0461お人形はmomokoさんですが~
ドレスはJ-dollのもの。
あ、靴はミルクティーさんのままです。
Vfsh0463優しいドレスに合わせたグリーンとお花の背景~
昨年秋のmomoko展を見た後で用意した物です。
いかがでしょう?
Vfsh0464すっかりお姫様気分の有紗さん。
「誰か私を塔の中から連れ出してくれないかしら?」
Vfsh0466なりきってますよ~
「ロミオロミオ、なぜにあなたはロミオなの?」
ロマンティックなドレスです

2011年4月 8日 (金)

「ロスト・シンボル」

ダン・ブラウン「ロスト・シンボル」角川書店

「ダ・ヴィンチ・コード」から数年後、あのラングドン教授がまた事件に巻き込まれます。
急に連邦議会議事堂での講演の代役を頼まれて、ワシントンへ向かったラングドン。
これが実は罠だった‥!

建物の入り口には、依頼してきた旧友ピーター・ソロモンの手首が‥
今夜中にフリーメイソンの秘密を解読して知らせなければ、ピーターの命はないという~マラークと名乗る男の脅迫が。
CIAも信頼できない?

実は、ピーターから大事な物を預かっていたラングドン。
ピーターはスミソニアン協会会長で大富豪、歴史家、科学者、慈善家で、フリーメイソンの最高幹部でもありました。
フリーメイソンの最高幹部だけに伝えられた「古の秘密」に至る門とは?
切断された手にあった入れ墨には、第一のヒントが‥

ラングドン自身はフリーメイソンの会員ではなく、そんな門などあるわけがないといいつつ、巻き込まれていきます。
ピーターの妹で研究者の美女キャサリンにも魔の手が…
ソロモン一家には、過去に悲劇があったのです。
ラングドンはキャサリンと共に、恐ろしい男から逃げ回ることになりますが‥?
わかりやすく派手で、スリリングです。
危機に次ぐ危機を、ギリギリで乗り越えていくラングドン!

「ダ・ヴィンチ・コード」ほどではないけど、ワシントンの観光案内にもなっているみたい。
「ジョージ・ワシントンの神格化」という絵は確かにあるんですよね~不思議なセンスだと思ってました。

2009年に書かれたラングドン・シリーズ3作目。
2010年3月には飜訳発行。早いですね。
へえぇ…こういう話になるのか?!
ふうぅ~ん…面白いというか意外というか…フリーメイソン的にはどうなんでしょ?
パリやローマに比べれば、観光案内としてはちょっと情緒不足?
意外に古い建物があり、全然知らなかったその位置関係は面白かったですよ。

なかなか今の気分にふさわしい記事をアップするのが難しいです。
1月に読んだものなので、そろそろ整理しておきたくて~ご紹介いたしました。

2011年4月 7日 (木)

「陽気なギャングの日常と襲撃」

伊坂幸太郎「陽気なギャングの日常と襲撃」祥伝社文庫

「陽気なギャングが地球を回す」の続編。
嘘を見抜く名人・成瀬。
伊坂幸太郎「陽気なギャングの日常と襲撃」祥伝社文庫演説の達人・興野。
精確な体内時計を持つ雪子。
天才スリの若者・久遠。
ひょんなことから銀行強盗になった4人組でしたが、日常は普通の市民。あ、スリは別か。

市役所勤めの成瀬は、苦情を言いに来たことがある男が、ビルの屋上でナイフを突きつけられている事件現場を目撃します。
喫茶店を経営する興野は、消えた「幻の女」を捜しに。
雪子は、謎の招待券の行方を追っていきます。
天才スリは、殴打される中年男に遭遇。
それぞれがたまたま巻き込まれた出来事が、次第にリンクして…?

あこぎな仕事をしている父親のために誘拐されたお嬢様を救い出そうとするのですが…
お嬢様育ちの令嬢とは、成瀬の部下の恋人・良子。
おっとりした良子にさえ心配される~誘拐犯の間抜けぶりが楽しい。

強盗と誘拐が絡むのは、デビュー以前の作品にあったモチーフとか。実力を付けた所でまとめ上げたってこと?
伊坂作品ならではの~洒落のめした会話がはじけます。
犯罪小説というダークな面も含みつつ、かなりとぼけた味わいで、くすぐりが多く、笑いながら読めます。

どこがどうなのか~なぜか前作よりも好みです。
伊坂作品でもかなり~気楽に楽しめる方ですね。

2011年4月 6日 (水)

ご近所の花たち

110328_143623毎週、次々に花が増えていきますね。
ご近所で白木蓮を見つけるのが楽しみな季節です。
うちにはないので…
大ぶりで素敵~☆

110316_150147これはミモザアカシヤかな。
黄色で、たっぷり~

110328_143735雪柳も好きな花です。
早春を告げる花というか~子供の頃住んでいた家の庭にはあったので。

110328_143751小さなピンクの花は何でしょう。
あまり可愛いので撮りました。

110404_151814こちらの白木蓮は、だいぶ開いていました。
ちょうど強い風が吹いて、揺れています。

110404_152036これ、すごく可愛いでしょー!
高い木じゃないけど、お花がビッシリなの。
梅の仲間?桃の仲間?
…桜の仲間じゃないよね…?

2011年4月 5日 (火)

「サムライの娘」

ドミニク・シルヴァン「サムライの娘」小学館文庫

女性二人が探偵役のフランスのミステリ。
シリーズ2作目。
作者は日本びいきで一家で日本在住~何かと日本がらみの話題が出てきます。

パリ10区の元警視ローラ・ジョストと、アメリカ生まれのマッサージ師イングリッド・ディーゼルという組み合わせ。
孫もいる押し出しの立派なローラは、早期退職後はパズルが趣味。
一人息子と孫娘たちがシンガポール赴任から戻ってくるかと思ったら~東京へ移転したので、がっかり。
部屋に引きこもりがちになっています。

イングリッドはモデルのようなスタイルの長身で、若いがマッサージの修行のために世界各地を回った経験があり、踊りの才能もある娘。
対照的な二人の名コンビ。

今回は、マッサージの客で、ローラの友人でもあるモーリスに、娘アリスのことを相談されます。
恋人に捨てられてから、様子がおかしいというのです。
何かあると頼りにされるローラは、いったん動き出すと往年の勘が冴えて来るのでした。

ブリトニー・スピアーズのそっくりさんを演じて、パーティーの余興などに出ていたアリス。
実はその頃、既に彼女はホテルから投身、しかもそれが撮影されて、公開されていたのです。
撮影していたのは、元々彼女とコンビを組んでいたカメラマンで、従兄でもあるジュル。仕事のために、ちょうどホテルの下に来ていたため。
自殺と思われますが、事情を詳しく知りたいというモーリスの頼みで動き出す二人。

別れた恋人というのはディエゴという看護師なのですが、これがやたらにハンサムなスペイン人。
アリスを捨てたのは事実だけれど、ストーカーと化したアリスにえらい目に遭っていたこともわかります。イングリッドに惹かれた様子もあったり。
背景にとんでもない事情がありそうだと次第に明らかになり、有力者に睨まれた二人は追われる身に。
隠れて移動しつつの冒険行となります。

日本に滞在したときに背中に入れ墨を入れているイングリッドは、拷問を仕掛けてきた相手に、その筋かとたじろがれる?
モーリスが剣道をやっているため、サムライということに。
老いた父親の見せる意地や思いが泣かせます。
彼の仕事である慰問のための芝居も、病院で上演されて、感動的。
エピローグで、二人がお花見するシーンも楽しいです。
ちょうど、季節なんですね。

2011年4月 4日 (月)

「しゃべれどもしゃべれども」

佐藤多佳子「しゃべれどもしゃべれども」新潮文庫

今昔亭三つ葉という若い落語家のもとへ、なぜか話し方を教えて欲しいという連中が集まってくる話。
一人称のお喋り口調で、ぽんぽんと軽快に進みます。

三つ葉の師匠は、今昔亭小三文。兄弟子と弟弟子が一人ずついるだけなのは、師匠がズボラで面倒くさがりだから。
三つ葉は18で入門して、今は二ツ目という割合気楽な立場。
古典が好きなので新作はやらず、日常も着物を着て過ごしています。
目立ちすぎるとかドンキホーテとか、言われつつ。

蕎麦屋だった祖父に可愛がられて育ち、今はお茶の先生をしている伝法な祖母と同居で、こき使われているのでした。
短気でけんかっぱやい性格で、女心に疎いのは自認していました。ややお人好しなのは自覚していなかったよう。
日舞の師匠の娘の郁子さんの柔らかな雰囲気に憧れていたのですが…

噺家としてはまだまだ硬さが取れず、なかなか上達はしない。人を教えている場合ではないのですが。
従弟の綾丸良は、長身で端正なテニスのコーチですが、気弱で、どもってしまう。
最近、特にテニススクールでトラブルがあってから、教えるのが難しいほどになっていました。

師匠の話し方教室で出会った黒猫のような女性は、十河五月。
劇団で主演した経験もあり、勝ち気で口は悪いのですが、肝心なことが言えないという。
村林優(まさる)は関西弁しか話せず、生意気なので、いじめられている小学生。
心配した母親に連れられてきましたが、本人はいじめられてはいない、ケンカしているだけという。
湯河原太一は、野球選手としては有能だったのですが、解説ではろくに話せない男。

押しかけの弟子達に、しょうがなく落語を教えてみる三つ葉。
年齢性別環境も全く違い、仲がいいのでもなかったのが、しだいに通い合うものが出てくるのです。
よどみなく展開し、笑えて、ちょっと切なく、さりげなく人情をくすぐる、あったかい話でした。

2011年4月 3日 (日)

九州展のラーメン

110322_154817先週、デパートで九州展がありました。
今は節電のために早じまいなので、
出店したところも勝手が違って残念だったでしょうね。

110322_154919この広告の右のイートインに入りました。
福岡の一味というお店。
この写真と似ているんだけど~
味噌ラーメンじゃなくて、シンプルなほう。

110322_154827辛さと、麺のかたさが選べます。
麺は柔らかめ。

辛さは110322_155007「少な目」にしたけれど~その上の「半分」ていうのでも、よかったかな。

110322_155026わけぎと切り昆布?
歯ごたえのあるトッピングが面白かったです。
110322_155108麺は細め~
こくがあって、濃すぎない~とろりとしたスープが美味しかったです

2011年4月 2日 (土)

「令嬢レジーナの決断」

ジョアンナ・リンジー「令嬢レジーナの決断 華麗なるマロリー一族」ヴィレッジブックス

気楽に読める~ヒストリカル・ロマンスです。
19世紀初頭のイギリスが舞台。
ジェイン・オースティンの時代よりちょっと後、ぐらいかな。

レジーナは両親を早く亡くしましたが、母方マロリー家の伯父達にとても可愛がられて育ちました。
黒髪に青い眼の活発な娘。
社交界に出て人気を集めますが、伯父達が難癖を付けるため、2年目になっても縁談はいっこうにまとまらないのが悩みの種に。
恋を知らないレジーナは、もう誰でも良いと思い始めた頃…

放蕩者と評判のモンティース子爵ニコラス・イーデンと出会い‥?
とんでもない美形だけれど、陰があり、女性不信の伊達男ニコラス。
別れたばかりの愛人と間違えて、レジーナを玄関先から誘拐してしまい、評判に傷を付けたため、結婚せざるを得なくなるのですが。
彼には結婚したくない理由があり、レジーナに辛く当たる‥?

軽いものを探していたら、まさにこれは良いですね。
良家の子女には、結婚以外の選択肢がない時代。
全く迷いがなく、現代から見れば特殊な状況。
裕福な美男美女はお気楽にも見えますが~狭いけれど格式ある世界ならではの悩みというのもあって、惹かれ合いつつ揉めまくるのがけっこうおかしい。

個性的な伯父達もまた、波乱を呼びます。
長兄ジェーソンは侯爵という家柄なのですが、中には一時海賊となっていたジェームズまでいるのでした。
レジーナと仲が良く、ニコラスを許せないアンソニー伯父は、じつは似たタイプのプレイボーイ。
元気が良くて個性がぶつかり合い~言い合いが絶えないが、何かあれば一致団結するマロリー兄弟。
ドキドキハラハラ、試練にはさらされるのですが~でも、うまくいかないわけがない!
生き生きした描写で、楽しく読めます。

2011年4月 1日 (金)

「ふたりの距離の概算」

米澤穂信「ふたりの距離の概算」角川グループパブリッシング

高校生活の中の日常の謎解き。
シリーズ5冊目。
古典部員たちも2年生になって、新入生勧誘をする季節。
神山高校は部活が非常に活発で、数が多いだけに~勧誘は熾烈を極めます。

古典部は、じつは何をするということもあまり決まっていない~廃部にしないための友達4人の集まりなので、勧誘といっても難しいのでしたが。
主な探偵役の折木奉太郎は、省エネがモットーのだるい性格。
親友の福部里志は美形で口八丁手八丁。古典部代表として、適当に喋って終わらせる里志の才能に感心する奉太郎でした。
部長の千反田えるは豪農の娘で、長身のおっとりした美少女だが、好奇心が強く~いざとなると猪突猛進ぎみ。
漫研と兼部だった伊原摩耶花は、小柄で元気。折木とは小学校からの幼なじみで口が悪く、里志のことが好き、という面々。

勧誘のために席に着いていた時に、ホータローと千反田とのお喋りに入ってきた新入生、大日向友子。
仮入部してすぐに馴染んでいたのが、突然辞めると言い出しました。
部長の千反田は、その責任を感じている様子。
二人の間に、何かあったのか?

奉太郎は、昨日同じ部屋にいたのだが、本を読んでいてまともに見てはいませんでした。
しかし…
これまでのつきあいで、少しおかしいと感じた点は幾つかあったのです。
この急なやめ方は、千反田に何か含む所がありそうにも思えます。誤解があるとしたら…?
マラソン大会の間に、事情を明らかにしたいと思うのでした。

元々、マラソンなんて大の苦手のホータロー。
わざわざゆっくり走って、後から来る他のクラスのメンバーを待っては事情を聞くことに。
のんびりしたペースなりに、着々と解決していく展開が手堅い。
高校生のさわやかさと、狭い世界での困惑が交錯する物語。

古典部シリーズは5冊目?最初の2冊はすごく薄いんですよ。
これが、最初に手に取るには手頃な厚さなんだけど~これからいきなりでは、登場人物の関係がわからなすぎるかな。
前作で、千反田と急接近したホータローだが、まだ回りにばらしたくはない様子で、理屈をこねつつ内心あわてているのがおかしい。

里志のほうは観念したのね~。
摩耶花は、漫研ではうまくいかないままだったらしいけど。
ホータローには手厳しい摩耶花に「わかんないか。あんた、人を見ないもんね」などと言われてしまうのでしたが…いやいや、それは前のことなのよ
少しずつ成長する彼らを、ほのぼのとした気分で見守っていけます。

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