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2010年10月14日 (木)

「傍聞き」

長岡弘樹「傍聞き」双葉社

2008年の日本推理作家協会賞の受賞作。
好印象の短編集です。

「迷い箱」は、更生保護施設の施設長の女性・結子が主人公。
刑務所を出所したばかりの人間が社会復帰していくために、しばらく暮らす施設。
辞めることを考えている結子ですが、今は碓井という出所者のことが特に気になっていました。
過失とはいえ女の子をはねとばして川に落としてしまい、実刑を受け、娘を亡くした遺族からは決して許さないという手紙も来ていたのです。
碓井が自殺しはしないかと、折に触れて気遣う結子でしたが…

「899」は、消防署員の話。
消防署員の諸上が気になっていたのは、隣のアパートに住む美しい女性・初美。
赤ちゃんがいるのですが、勤めに出るときは預けているはず。
ところが、火事が起きたときに室内に赤ちゃんが残されているという‥
現場で、同僚の不審な動きに気づいた諸上は?
哀しみだけでなく、人を赦す包容力を感じさせます。

表題作の「傍聞き(かたえぎき)」とは信じさせたいことを当人に言うのではなく、他の人に話している所を漏れ聞かせること、だそう。
刑事の啓子は、4年前に先輩刑事の夫を亡くし、思春期の娘がときどき急に口をきかなくなるのに困っていました。
ある日、かって逮捕した男が近所のホームレスとなり、復讐されるのではないかと心配になりますが‥?
かなり作り込み過ぎたような話だけど、丁寧に描かれています。

「迷走」は、救急隊員の話。
もうすぐ結婚する相手の父、つまり義父になる予定の~先輩の仕事ぶりを知りたくて、救急車に同乗した蓮川は‥
先輩の奇妙な行動にどんなわけがあるのか?
期待通りの結末。面白かったですよ~。

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