フォト

おすすめ本

« 「君を想いて」 | トップページ | ボクの場所、とった~! »

2010年10月11日 (月)

「家、家にあらず」

松井今朝子「家、家にあらず」集英社文庫

時代物です。
大奥もの~といっても、江戸城ではなく、大名家の話。

母を亡くした17歳の娘・瑞江は、遠縁の伯母が勤めている大名の砥部家に奉公に出ることになります。
父の笹岡伊織は江戸北町奉行同心。つまり八丁堀勤め。
これが1年ごとの契約というか奉公とは~驚きました。

瑞江がおば様と呼んでいた浦尾は、表の老中に匹敵する御年寄職という大奥のトップ。
威厳があり、何度か会ってはいましたが、親しみまではなかったのです。
大奥にいったん入ると出られないのが原則ですが、江戸城ではないので、行儀見習いの腰掛けも多くいたという。
もちろん殿様のお手つきともなれば、出られないわけですが。

瑞江は、三の間というところに配属され、御年寄の姪にしては下といぶかられます。
下働きのお末よりは上だけど、そのすぐ上という、かなり下の方の勤めになるんですね。
半端な立場から、無視されたり、嫉妬されたり。
それ以上に不可解な出来事に、勝ち気な瑞江は巻き込まれていきます。

一方、町では花形歌舞伎役者の心中事件が起きていました。
相手が砥部家の女中と知って、心穏やかではいられぬ父の伊織。
しかも、心中はどうやら偽装?
若い頃に親しかったという歌舞伎の女形・沢之丞に聞き込みをすると‥

大奥の中でも怪死事件が!
大名家の奥には、容易に手を出せません。
御年寄の浦尾は、お家騒動の核心に関わっている可能性があり、真相に近づけば瑞江の身が危ない。
父に手紙を書く瑞江、娘の身を案ずる父は?
ぐいぐい読めてしまいました。

著者は1953年、京都府生まれ。
実家は祇園の老舗料理屋で、祖母は初世中村雁治郎の娘。
早稲田の演劇科を出て、松竹に入社。歌舞伎の脚色・演出を手がける。
97年に「東洲しゃらくさし」でデビュー。

« 「君を想いて」 | トップページ | ボクの場所、とった~! »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「家、家にあらず」:

« 「君を想いて」 | トップページ | ボクの場所、とった~! »

2019年7月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

カテゴリー

最近のトラックバック

無料ブログはココログ