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2010年9月 8日 (水)

「介護と恋愛」

遙洋子「介護と恋愛」ちくま文庫

実体験を書いたもの。
痴呆だが一見元気な父親の介護という大問題に直面した著者。
兄嫁から電話がかかっては駆けつける状況で、恋愛も同時に始まっていたのでした。

たたき上げの強烈な父親は、なかなかお洒落で実力もあるが、暴力的で酒を飲むと最低男に。
筆者は中学生の頃に売春婦とののしられて髪をつかんで引きずり回されたこともあるという。ブラジャーが欲しいと言っただけで。
その父に新婚の頃から酷い目に遭わされたために、介護はしようとしない母親。
6人も兄弟がいるというと実は夫婦仲がいいんでしょうと思われがちだそうですが、暴力の果てのセックスだとは…強烈。

いまどき家族の人数が多く、6人兄弟と妻たちで協力して介護できるのは、かなり特殊ではありますが…
交代で世話をするにしても、週に一度の休日がつぶれ続けたら、かなりしんどいですよね。
遊んでいても罪悪感にかられて気が休まらず、結婚を考える相手とのデートでも、親を放っておいているという気がしてくるとは。
介護の重さという点では、人数にかかわらず、共通したものもあると感じました。

もともと家はなにが起こるかわからない場で、父は人格が崩壊していたから、痴呆で別人のようになるというショックだけは受けずに済んだとか!
仕事と恋愛と介護とは、金とセックスと道徳だ、というのが何とも。
ぐいぐいと強い筆致で書かれています。
爆笑エピソードも。

同時期に、留学先で知り合った彼氏と再燃。
紳士的で優しいのが良かった~恋人のただし。
身近にない良さだったわけで、これが、大阪の仲間とはノリが合わずに「おかまか」と言われたという。
終章で、恋は介護と共に去りぬ、というのがまた何とも。
自分の親の面倒を見て欲しいというプロポーズに愕然…そりゃ、そうだわ。
…男性にしてみれば、悪気はない…?
好かれるために相手の好みに合わせようとふるまっていたのが、そもそも失敗だったとか。深いですね~。

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