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2010年6月 7日 (月)

「人間失格」

太宰治「人間失格」角川文庫

ずっと前に読みましたが、今回再読。
私が買ったのは生田斗真くんの表紙と帯のヤツですが~リンクに見あたらないですね。
告白的な内容は、かなり、いかれてるけど~まわりに違和感を感じてしまう作家の鋭敏な感性がびしばしほとばしるよう。
なかなか濃厚で面白かったです。

同じ人物の3葉の写真と手記という形をとり、自分からは距離を置いた構成が面白い。
何を考えているかわからない世間の人が恐ろしく、一瞬の気まずさにも耐えられずに道化になる、といったところはわかるような気も。

いぜん10代の頃に読んで、次々に女と関係しながら実は自分は大して好きでもなかったような印象を受けて~太宰を嫌いになった作品のような気がするんだけど…
「走れメロス」とのギャップが大きすぎたかな。

それと、作者本人が何度も心中を図っているというのが、ついて行けなかった。
今もその点は理解できるわけではないけれど…最初のは若気の至り?
というよりタナトス(死)の誘惑かも知れませんね。
それで相手だけ死なせてしまったので、ずっと引きずったのかな…あれは何だったのだろうと突き詰めたい気持ちが、繰り返しになったのかも。

受け身な性格なのが、人によっては天使みたいとも言われたと。
そうですよね…
自虐的にサイテーぶりを告白している内容ではあっても、悪意がある人間じゃないのだから。バーを経営する女性からしたら、暴力的でもない、世間知らずで押しの弱い男なんて、…天使かも?

実体験はありあり反映しているけれど、27歳で入院するまでの話で、もちろん事実そのままではありません。
それに、作家本人はその後に結婚もし、職業作家として多くの作品を発表し、もっと努力する力や、才能への自負もやる気もあったことでしょう。

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