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2010年4月26日 (月)

「魔王」

伊坂幸太郎「魔王」講談社文庫

いいなあ、この不思議感覚。
現実を見る複眼的なまなざし。
管理社会の行き過ぎと大衆の流されやすさに警鐘を鳴らす良心的な作品ですが、そこをちょっとずらして面白く読ませるのが伊坂流。

ある日突然、平凡な会社員の安藤に降って湧いたように訪れた、超能力。
他人の心の中に入り込むようにして、思った通りの言葉を言わせられるのです。
電車の中で傍若無人な座り方をする若者が気になって、内心言ってやればいいのにと思っていたら、座れないでいる老人が「偉そうに座ってんじゃね~ぞ」と口走る…

折しも、憲法改正を巡って、国民投票が話題になっている時代という設定。
人を惹きつけるはっきりした言葉を放つ政治家・犬養の登場に、人気が出始めています。
安易な期待が集中する様子に、ひそかに危機感を抱いている人間もいました。
得た力を使って何かが出来るかと思いを募らせる~考え深い安藤。
そんな兄を心配していた弟の潤也は、のんびり生きていくように見えましたが…?

兄と弟、その恋人・詩織と視点を変えながら描く、普通の人の小さな勇気と誇りが事態を動かす…かも知れない?!
2005年単行本初版発行。

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