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2010年4月22日 (木)

「ホアズブレスの龍追い人」

パトリシア・A.マキリップ「ホアズブレスの龍追い人」創元推理文庫

マキリップの短編集。
様々なタイプの作品で粒ぞろいの15作、贅沢な内容です。
日本では2008年8月発行ですから、長篇「オドの魔法学校」の次、「茨文字の魔法」の前になりますね。
初出は十数年に渡っていて、年代順だそうです。

ちょっと中身が濃すぎて、字も小さめで、訳文も硬め?読みやすくはないのが、何だかちょっともったいない…
紹介するにもまとめにくくて初読の時はアップしなかったので、再読しました。
最初の方の作品に文学的ともいえる濃さがあるんです。じっくり読めば、しっかり味が出てきます。

表題作は、龍を追うために帰ってきた若者と、渋々案内をする地元の娘の話。凍り付いた世界のイメージが壮大で、視覚的に思い描くのが楽しい。
2作目、赴任先で思わぬ事態に巻き込まれる女性の吟遊詩人の話も好き。

後半は、童話などの再話風の物が多く、読みやすくて楽しめます。
「雪の女王」の現代版のような、幼なじみと結婚したゲルダが都会になじめず、カイが大人の女性に誘惑されて戻ってこなくなる話など。ただの不倫かと思うと実はそうでもない…?
「ロミオとジュリエット」を脇役の目から描いた話など。こういうのも好き。

マキリップを最初に読むなら「妖女サイベルの呼び声」がやはりオススメでしょう。
長篇三部作[イルスの竪琴]シリーズで一世を風靡したといっていい作家です。
しばらく見かけなくなっていましたけれど、最近どんどん翻訳されるようになったのは嬉しい限り。
ヨーロッパの宮廷の雰囲気や耽美的なキラキラした世界がお好きなら~「影のオンブリア」
ナチュラルな方が良ければ「ムーンフラッシュ」「ムーンドリーム」もいいですね。

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