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2010年2月 8日 (月)

「修道女フィデルマの叡智」

ピーター・トレメイン「修道女フィデルマの叡智」東京創元社

まだ若く美しい女性フィデルマ、じつは修道女であるだけでなく、高位の資格を持つ弁護士。
しかも、王の妹という印籠のごとき強みまで持ってるのでした。
ここまで強みで固めなくてもという印象がちょっとありますが、功成り遂げた学者の作者には、この頭のいい女性が娘のように可愛くて仕方がないのかな?

とはいえ、フィデルマも最初の出会いはたいてい侮られます。つまり現代同様?
ですが、次第にその名が鳴り響いていくのですね。
アイルランドの7世紀という古い時代に、実際にも女性がかなり活躍していたというのは頼もしい。
作者はアイルランドに誇りを持ってるのでしょうねえ…

「聖餐式の毒杯」は、ローマを訪れた若きフィデルマが礼拝堂に行ったときに出くわした事件。
同席の若者が死んだために、謎を解く立場になります。

幼なじみの女性が容疑をかけられて、その救援に駆けつける話。
偶然立ち寄った雪の宿での幽霊騒動に巻き込まれる話。
アイルランドの大王(ハイキング)継承にまつわる事件に挑む話。
代々の王が眠る墓地の封印されたはずの廟所で発見された死体を巡る事件~とバラエティに富んでいます。
大王の剣とか、代々の墓所とか、存在も知らなかったことに光が当たり、雰囲気たっぷりにありありと描かれているのが嬉しい。
ミステリとして変化があって面白く、歴史物としても興趣深く読める、しっかりした短編集です。

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