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2009年10月 3日 (土)

「茨姫はたたかう」

近藤史恵「茨姫はたたかう」祥伝社

「サクリファイス」で強烈な印象、そしてフランス料理のシェフが探偵役のシリーズが楽しみな近藤史恵さん。
他にどんなのがあるのかと、借りてみました。
こちらは整体師が探偵役のシリーズで、2作目です。

真面目に生きてきた若い娘・梨花子は書店の正社員。
弟のできちゃった婚で、家を出る羽目になったのです。
アパートで隣になった同じ年頃の礼子や早苗と知り合いますが、かなり違和感を覚えます。
バー勤めの礼子は人なつこいのですが深夜酔って帰るし、イラストレーターの早苗ははっきり物を言うタイプで、互いに批判し合う結果になってしまう。

おもに梨花子の視点から描かれるので、真面目な若い女の子の警戒心がよくわかり、この年頃はありがちかもって気分に。
整体師・合田には、身体の硬さだけでなく、心の有様もずばっと突かれてしまいます。
何となく不満でいる狭い了見から、新しい人と知り合って、しだいに大人になっていく様子が描かれます。
小さな嫌がらせがストーカーのようにエスカレートしていく危険な状況になり、一人で抱え込んでいた梨花子も、とうとう相談を持ちかけます。
知り合いみんなの協力を得て、正体を突き止めることに。

整体師・合田力(ごうだりき)のもとで働く助手の姉妹と、その妹の歩に心惹かれている週刊誌記者・小松崎雄大も前作「カナリヤは眠れない」に続いて登場。
小松崎の視点からも描かれます。

梨花子は合田に「臆病やな」と言われてしまうのですが、臆病ならそんなに危ない目に遭わないでも済む、だからこれまで無事だったので、悪いことではないと言われるのでした。
臆病でなければ経験は広がるが、満身創痍になると。
鋭いですね。
こういった指摘のまっとうさに安心感があります。
整体師に身体見て貰いたいわ~。
平成12年発行。

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