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2008年12月 6日 (土)

「風車祭(カジマヤー)」

池上永一「風車祭(カジマヤー)」文春文庫

著者は1970年那覇市生まれ。
平成6年、第6回日本ファンタジーノベル大賞を「バガージマヌパナス」で受賞。
1997年の本作は、受賞後初の長篇とのこと。
沖縄を舞台に、1年間の祭り(旧暦)を章タイトルに繰り広げられる破天荒な物語。

風車祭(カジマヤー)とは、数え97歳の長寿を祝うもので、カラフルな風車をオープンカーに飾ってパレードするのだそう。風車祭をすることを生き甲斐に長生きしてきたオバァ、フジの祝いは目前に。
性格の悪いフジを筆頭に、その娘で80になるトミが暮らす家に、孫で60のハツが離婚して転がり込んで来ていました。
働き者のトミとは対照的に、なんでも「だからよー」で済ませるハツ。

近所の高校生・武志はトミと仲が良く、猛烈なフジと怠け者の娘の間で損をしがちなトミに同情している素直な男の子。
ある日、橋で美しい女性ピシャーマに出会って恋しますが、彼女は247歳になっても島をさまよっている霊だった…婚礼に向かう途中に石にされ、島を津波が襲う予言を託されたのでしたが。

霊と出会ったためにマブイを落としてしまった武志は、そのままではいつか死んでしまう危機に。でもユタ(島の巫女)にマブイを拾って貰えば、彼女の姿は見えなくなってしまうのです。
マブイとは魂のような物、魂魄の魄のほうだそう。
フジは何度も落としている迷惑なやつで、そのたびにユタに拾って貰い、何ということはないと思っているんですが、実はドッペルゲンガーのように行動するので大変なことなのでした。
武志に気がある睦子や、その妹でピシャーマに懐いた郁子も、マブイを落としてしまい、事態はいよいよ紛糾。

ピシャーマのお供に、六本脚の豚のギーギーがいて、妖怪ライフを満喫しているのがまたなんともいえない味があります。
常夏の島の~のんびりしてるというか豪胆な暮らしぶりだけでも面白い。
天災の予言におののく真面目なユタ達をよそに、酒好きな人たちや強引なフジのひっかきまわしで大混乱のあげく、迎えた結末は…?!
とんでもない読み応えがあります。

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