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2008年12月29日 (月)

「八日目の蝉」

角田光代「八日目の蝉」中央公論社

1985年のある日、若夫婦が出かけたアパートへ忍び込む希和子。
じつは不倫相手・秋山の妻が生んだ子を見て、気持ちにふんぎりをつけるつもりだったのだが…
泣き出した赤ちゃんをとっさに抱えて思わず逃げ出し、転々とすることに。

何も知らず懐いてしまった子どもに、生めなかったわが子の名・薫とつけて可愛がります。
転がり込んだ集団エンジェルホームに警察の手が入り、小豆島へと逃げるのですが…
逃げていく様についハラハラ、逃げ延びて欲しいような気持ちにさせられます。

発見されて親元に帰された子ども・恵里菜(本名)は、どうなったのか?
母だと思っていた人間が誘拐犯と知らされて、実の親にもなかなかなじめないまま、子ども仲間でも遠巻きにされて育ちます。
誘拐事件とその報道のひどい内容で、壊れかかっていた夫婦。
ここでまた微妙な問題を抱え込んで、どこかぎこちない家庭が築かれていった様子が次第にわかってきます。
実際にあった有名な事件を幾つか想起させつつ、さまざまな立場の人間のありようを丁寧に掬い取るように描いているのがおみごと。
少しずつ救っていく展開で、しみじみとした気分になります。

推理小説というわけではないのですが~事件を扱っているので、カテゴリにはミステリも加えておきました。

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