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2008年11月22日 (土)

「日本の名詩、英語でおどる」

アーサー・ビナード「日本の名詩・英語でおどる」みすず書房

英語に翻訳されると、意外に平易でわかりやすかったりしますね。
下手な人が訳したら無味乾燥になりかねないところでしょう。
そこはビナードさん、ニュアンスと感動を伝える工夫があって、新鮮な風景が見えてきます。

朔太郎の「旅上」という詩で、「ふらんすへ行きたしと思えども/ふらんすはあまりに遠し」という~ふらんすをひらがなで表記したニュアンスがどうしても出せないとか。
中也の「サーカス」という詩で「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」というのが、その音を英語で表記しても何のことか全くわからないし、空中ブランコの雰囲気もないんだそうです。
苦労してseesawに似た感じで訳してました。な、なるほど…

全く知らない単語ももちろん出てくるし、予想外の訳しかたになっている場合もあります。
「やぎさん ゆうびん」の「仕方がないので」のところは、のんびりとした雰囲気を出した意訳になってました。

「君死にたまふことなかれ」は、Don't Lay Down Your Life
日本語にはyouの訳語として「あなた、君、おまえ、お宅、貴様」などいろいろあり、特に君というのは区別が難しかったそうで。
この詩で、「君」という言葉の新たなニュアンスを知ったそうです。

単語力から何から英語力の不足は承知していたものの、しまいに日本語の鑑賞力にも自信がなくなってきました…
とはいえ、面白かったです。
日本の詩人のこともよく知らないので、作者紹介も熱心に読み込みました。
26人の詩人たちの選び抜かれた詩のラインナップにひたすら感心。
2007年発行の本です。

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