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2008年7月24日 (木)

「スリーピング・マーダー」

アガサ・クリスティ「スリーピング・マーダー」早川書房

1976年発表の作品。
ミス・マープル最後の事件として知られるが、クリスティが筆力が衰えないうちにと前もって用意して置いた物なので、事件の起きた年代はもっと前と考えられます。
リムストックの事件(「動く指」のこと)に言及されているので、1943年より後なのは確実。

ニュージーランドで育った若妻グエンダがイングランドに来て、新婚夫婦で落ち着く家を探します。これだと思った家には、見覚えのある壁紙が。
さらに、階段の手すりの間から恐ろしい光景を見たという記憶が…
このへんの書き方もすごく上手い。
調べてみると、初めて来たと思っていた母国に、幼い頃にも一度来ていたらしいことがわかります。

18年前、この家で何があったのか?
グエンダはレイモンド・ウエストの従妹にあたるという設定だったんですね。これは忘れてました。
継母の行方不明、父の不審な死、関係者それぞれの視点で見た思いこみ…
眠れる事件を起こして、全てを見抜くのはマープル。
念を入れて書いたのでしょう~バランスの取れた作品ですね。
新しい文庫では、解説が恩田陸になっていて、これもさすがに納得のいく書き方で楽しかったですよ。

最近のドラマ化では、過去の事件はだいぶ大がかりな物になっていました。
なんというか~人物像の改変がちょっとねえ…原作通りでも十分見応えある内容だったと思うんですけど?
原作にない劇団の様子は結構、視覚的に華やかで面白かったです。設定は違うけど、好感の持てる脇役がすてきでした。

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