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2008年5月24日 (土)

「大鴉の啼く冬」

アン・クリーヴス「大鴉の啼く冬」創元推理文庫

07年発行のミステリ。シェトランド島を舞台とする4部作の1作目だそう。
確かな筆致で、タイトル通りの期待に応える雰囲気と内容です。
女性作家が書いているだけあって地元のペレス警部もちょっとイイ感じ。意外なことにスペイン系の名前と外見で、実は昔流れ着いた人の子孫なんですね。
本土のインヴァネス署から来たテイラー警部と共に、捜査に当たります。

雪に埋もれた風景の中を行き来する女子高生、その親の教師たち、バイキングのような船主の息子、幼い子を連れた離婚女性フラン、大金持ちで地元では有名な元夫、知的障害のある一人暮らしの老人マグナス…
誰もがよく知り合っている村で、1年前に越してきた娘キャサリンが殺されていたのを近所に住む女性フランが発見します。

数年前の少女行方不明事件も思い出させて、その時の有力容疑者マグナスには冷たい視線が集中。
大きな祭りへと向かう時期に、村は紛糾することになります。
次第に解ってくる哀しい真実…

シェトランドといえば、シープドッグにセーターってぐらいしかイメージがないですね。
スコットランド北端からノルウェーへ向かう架け橋のような島の形。その中でも寒村というと、想像を絶するものが。
でも現代なんで、車で行けば大きな街もあるんだけど。全体の人口が少なく、力関係が固定してるんですね。
作者はこの地方の人ではないせいか、主な登場人物は新しく住み着いた人の方が多いので、徐々に共感しつつ入っていけます。

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