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2007年9月28日 (金)

「停電の夜に」

ジュンパ・ラヒリ「停電の夜に」新潮社

デビュー短編集でO・ヘンリー賞だけでなくピューリッツァー賞受賞という快挙を成し遂げたのも納得。
老練の作家のような熟成した手触りと、若い女性の澄んだまなざしを感じる作品集です。

作者は67年ロンドン生まれ。両親ともベンガル生まれのインド人で、一家でアメリカに渡ります。
これがまた雰囲気のあるすごい美女なんです~インド系は美形が多いとは思うけど、それにしても。
99年にデビュー、日本でも翌年8月には新潮クレストブックスで発行されてます。当時から評判が高く、いつか読もう読もうと思っていたんですよ~。
今は文庫化されています。

少女時代の経験を思わせる「ビルサダさんが来たころ」では、外国の大学町で親しくなったおじさんを心配する女の子が描かれ、国際的な感覚や考え深さを身につけてきた状況が窺われます。
インド系というか実際にはおじさんはパキスタン人でかなり違うのですが、英米で他に同郷がいないとなれば、身を寄せ合うように暮らす感覚もあるのでしょうね。
両親がモデルと思われる「三番目で最後の大陸」も人間味溢れる筆致ですが、「停電の夜に」「病気の通訳」となると名人芸!

「停電の夜に」は子供を死産してから上手くいかなくなり倦怠期に入った若夫婦が、 停電が何夜か続くと知り、ロウソクをともして一つずつこれまで話したことのなかったことを話そうと言い合うというもの。
リアルな生活描写とある日一変した人生、言ってはいけない言葉…鮮やかで哀しい、何とも言えない一編です。

読んだのは9月前半、古代史にはまる前でした。
あまり時期が開きすぎると何なので~(^^;

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