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2006年10月 7日 (土)

「宮尾本平家物語4」

宮尾登美子「宮尾本 平家物語4 玄武之巻」朝日新聞社

突然ですが~平家物語の最終巻を借りて読みました。
3巻までは「義経」放映中に読んだんです。
終わりの方は辛い話だし、放映前に早く読んでしまうのも何だか…と後に延ばしたら読む機会を失っておりました。

流れるように美しい日本語で歌うように語られる、華やかなりし平家の哀れな末路の物語。
義仲の迫る京都を捨てて落ちのびるにあたり、妻を泣く泣く置いていったり、行くと見せかけて引き返す裏切り者もあったりと人間模様が繰り広げられます。
安徳天皇と三種神器を誇らしげに抱えてはいるものの、女子供連れで船に乗り込んで、雨に打たれたりしながら流浪する様は何とも大変そう。あの時代の長い髪と重い衣装で貴族のお姫様方が移動するというのはものすごい異常事態ですねえ。ある意味、没落するにも派手~。
維盛や宗盛など、優雅な公達ではあっても、武士とは言い難かった人間の危機に際しての情けないこと…今の世の中ではこちらの方が正直に見えて理解しやすいのではありますが。

知盛、重衡はカッコイイです。知盛は阿部ちゃんで読んでしまい、あの役はまともだったなというのと、史実では周りに恵まれなかったというか平家では浮いていたのかもという思いがします。
生け捕りにされた重衡は「平家公達花揃え」というものが出回った際に「牡丹の咲き乱れた朝ぼらけ、訪れた 初ほととぎすの一声」とたとえられたというのですから若い頃から人気があったのですねえ。

描写は詳しいのですが、登場人物が余りにも多く、特に平家は脇役端役?に至るまで似た名前が多いのが面倒。その官職などがいちいち書いてるのが良いのか悪いのか?わかりやすいとは言えません~。
しかし清盛は子沢山で孫にも恵まれていたんですね。だからこそ貴族社会で繁栄できたのでしょうが、多すぎたので独占体制になり、妬まれたという面も!?
妻の時子も平氏一門の出で、異母妹が後白河の寵愛を受けて高倉天皇を生んでいるんですね。この事も平家の運命を大きく変えたのでしょう。時子は清盛があちこちで作った子の面倒もみたしっかり者。実の娘を高倉天皇に嫁がせて栄華を極めたわけで。
尼になっている祖母が孫の天皇を抱いて入水というのは、子供の頃から印象に残っていましたが、前代未聞のこと。時子はそれだけ大きな存在だったのだと改めて感じました。

平家のお嫁さんに当たる女性たちは、小説の方がわかりやすいです。もともと名前さえ(天皇の子を産んだ人以外は)ろくにわかっていないので、宮尾さんが付けてあげたとのこと。
大河ドラマでは、女優さんの個性で自ずとわかるでしょ?といった程度の扱いで、まとめて綺麗どころとして出てくるだけでした。
源氏の方が主役とはいえ、義経の家来などのまったく架空の話が多くて、ちょっと不満だったのを思い出します。

この巻に義経はかなり出てきます。静御前はまだ15と若いのにきりっと気丈な女性で、いきなり義経に恋をして押しかけて来るという設定。他にも女性はたくさんいて、義経は来る者拒まずだったんだなー。静が一番だったらしいのは事実でしょう。
頼朝については元々私でも知っているようなことがあっさり書かれていますが、奥さんに詰め寄られると態度を変えるのが印象に残りました。

最後の方の天皇すり替えは作者の創作とわかっています。では他のことはどうなのか…??元の平家物語を読んでみたい気もしますが、う~ん。
この作品の後に書かれた「義経」という本もあるのですが…そこまで読めるかどうか?

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