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2006年9月24日 (日)

「フランチェスコの暗号」

イアン・コールドウェル&ダスティン・トマスン「フランチェスコの暗号」新潮社

古書を巡るミステリとして、「ダヴィンチコード」以後、大注目された本。
舞台は99年のプリンストン大学で、青春グラフィティとしても読みごたえがあります。
大学の卒論提出前夜に起きるバカ騒ぎから始まり、重要な書類の発見、研究を共にしていた先輩の謎の墜落死までが上巻。
学者肌のポールは取り憑かれたように研究を進め、親が学者だったトムは因縁を感じすぎて迷いつつ研究に距離を置き、上流の出のギルは肌合いが違うのですがつかず離れず時に援助し、気だての良い大男チャーリーはここぞという時に力になってくれます。
育ち方は違っても入学当初から仲の良かったルームメイトの男子学生4人が事件に巻き込まれていき、恋や友情にも変遷が…

この作者二人は8歳からの親友で、98年から8年がかりでこの本を共同執筆したとか。
どうりで、友情がリアルに描かれているわけです。
キャンパスライフの部分は主にプリンストン出身のコールドウェルが担当しているのでしょう。

ルネサンス時代の実在する古書「ヒュプネロトマキア・ポルフィリ」を巡って、トムの父親やそのライバルだった指導教官などと二世代に渡る謎の追究を描いています。
フランチェスコというのはその作者でダヴィンチとほぼ同時代人ですが、同名の異人がいるのでその実像も論議の的。
澁澤龍彦がポルフィルス狂恋夢として取り上げたことがあるとか…
当時の物としては異常に長くて、意味不明の所があるため、暗号が隠されているのでは、という話になってるわけですね。当時の人間がそこまでして残したかった秘密とは!?
ポールの解読は見事で迫力がありますが、どこまでが真実なのか…??

長い年月をかけて書かれた処女作にありがちな良い点と悪い点が見られます。
とても丁寧に細部まで愛情込めて作られているのですが、初めて読む読者が数時間で一気に読み飛ばすリズムにはなっていなくて、細部のニュアンスが煩いところもあります~。
恋よりも友情がメインなので、そういう好みの人には良いかも。
強烈な指導教官や研究に取り憑かれている人間を面白いと思うなら最高!?

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