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2006年5月26日 (金)

「魔術師の夜」

キャロル・オコンネル「魔術師の夜」創元推理文庫

「氷の天使」に始まるマロリーのシリーズ5作目。
ニューヨーク市警の巡査部長キャシー・マロリーは冷たい緑の目に金髪の一目見たら一生忘れないような美女だが、浮浪児として育った凄惨な過去のため、社会病質者とまで評価されたこともある特異な性格。
頭の良さはもっぱらハッカーとして生かされ、養父のマコーヴィッツ警部亡き後は、野獣が街に放たれたかのように身近な人々には心配されています。
クールな態度に情熱を秘めたマロリーがカッコ良く、切れの良いきらきらした文章も相変わらずです。

マジックの大きな催しで、著名なマジシャンがニューヨークに集合!
幻のイリュージョンを復活させようとしたマジシャンが公衆の面前でクロスボウに貫かれて死亡。マジックの失敗だったのか?殺人と睨んだマロリーの孤軍奮闘が始まります。
パレードの上空に浮いた人気キャラの風船が何者かに撃たれて破裂、マロリーは子供達の前で子犬(の風船)を撃ったという汚名を着せられてしまいます。
マロリー独自の価値観と周りの人間の衝突は何かと絶え間なく、緊張が続くのですが、潔いマロリーは魅力的。いぜんよりは感情の見える面もあり、結局はみんなマロリーに惹かれているのではと思わせますね。

マロリーの非公式の相棒チャールズは、叔父のマックスが伝説的なマジシャンだったので、第一作からマジックの話は出て来ていましたが、今回は全体的にちりばめられています。
集まっていたマジシャン達はもともと第二次大戦中のフランスで関わりがあり、当時マラカイの妻ルイーザが舞台の上で死んだ事情が今度の事件の大きな鍵となっていました。
さすがのマロリーも曲者揃いの老人達に振り回されがちですが、自分も覚え立てのマジックを駆使して虚々実々の駆け引きを展開していきます。
姿の見えない妻と共に舞台に立つイリュージョンを演じ続ける狂気の魔術師マラカイが何とも印象的。美老人ファン?にもお薦め!

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