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2006年4月 9日 (日)

オデュッセウスの妻の立場

マーガレット・アトウッド「ペネロピアド」角川書店

オデュッセウスの妻ペネロペイアはホメロスの叙事詩の中で、トロイア戦争に行ったきり帰らない夫を待ち続けた貞節な妻として描かれています。
戦争の原因となった美女ヘレネとは従姉妹にあたるのですが、まったく対照的。
20年も主のいない王国と幼い息子を守り続けた女性の側から見た真実とは…?

オデュッセウスの帰国後、宮廷で王位を狙っていた求婚者だけでなくペネロペイアの女中達も処刑されてしまったことに注目、彼女たちはペネロペイアのスパイだったという視点をとり、女性同士の葛藤も含めて描いています。
母系社会から嫁とり婚へと変わっていく時代が背景にあるというのは、そうかも知れませんねえ。
黄泉の国に行ってからの会話などはカニグズバーグの「誇り高き王妃」を思わせますね。
死しても美貌を誇り、男性の魂を引き連れて歩くヘレネには笑ってしまいますよ。

アトウッドはカナダの作家で、70年代にはフェミニズム文学の旗手として注目されたとか。
私が読み始めたのは最近ですが~そんな一筋縄ではいかないです。深い物を醸成して出してくる腰の据わった語り部ですね。

2005年11月世界同時刊行とか…
「新・世界の神話」という副題はどういう事かと思ったら~超一流作家による神話の書き直しを毎年数点ずつ出していこうという壮大な企画だそうです!

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