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2006年3月 7日 (火)

「日暮らし」

宮部みゆき「日暮らし」講談社

「ぼんくら」の続編と聞いて、楽しみに待っていました。
あの事件は終わっていなかった…!
というぐらい、本当に続きでした。
登場人物が相当だぶるのだろう、おでこはどうしたかな?お徳は、弓之助は?
という期待にはたっぷり応えてくれています。

「おまんま」「嫌い虫」「子盗り鬼」「なけなし三昧」という短編が4作続いた後、上巻の半ばから「日暮らし」という長編に入ります。
こういった構成も「ぼんくら」と同じ。
この短編はなかなか効いていて、わかりやすく、後で同じ人物が登場する時に深みや共感を増してくれます。

「おまんま」はおでこのその後のエピソード。
岡っ引きの政五郎に引き取られて、子供ながら記憶力の良さで活躍しているおでここと三太郎が突然食べ物を口にしなくなったという話。
ぼんくら同心の平四郎が相談を持ちかけられ、どうせ暇でしょうと言われてぼやきながらも、ちゃんとおでこの心を汲んでやります。
害のない男って、良いわねえ(^^)
おでこと弓之助は仲良しになり、平四郎以上に事件解決に貢献することになります。
平四郎はその人柄で、周りが打ち明け話をしてくる、ってぐらいしかしてないような…

「嫌い虫」はお恵という娘が左吉の女房になり、左吉の様子がおかしいのに苦しむ話。勝ち気な少女がしだいに成長していく様子がいきいきと描かれています。

「子盗り鬼」は娘を抱えて急に夫に死なれたお六が、嫌な男につきまとわれて、逃げるように奉公先を探します。なぜか閉じこもって暮らしている奥様の所へ住み込みに。

さて、これらの登場人物がどう絡んでくるでしょうか?
「日暮らし」の方はストーリーを書けないので、こんなところで(^^;

その日その日を真面目に働いて、かつかつに暮らしている町人達がほとんど。
それぞれに心根が優しく、意気地があって、作者の暖かい視線を感じます。
悪人や癖の強い人間もいて、そういう人が混じり合って暮らしている…
すぐ傍に色々な人がいて親しくなってしまったような感覚があります。

単なる悪人というのでもないけど湊屋総右衛門はなかなか嫌な奴で、ある意味あっぱれ。
悪人の末路もさまざまですが~救いを残していました。

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