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2006年1月13日 (金)

「蒲公英草紙」

恩田陸「蒲公英草紙―常野物語」集英社

20世紀初頭の東北の農村を舞台に、峰子という主人公が少女時代を回想して50年後に書いたという形式の物語。
不思議な力を持つ常野の一族を描いた「光の帝国」に続く第二弾なのですね。
感じが良くて気に入っていた「光の帝国」は現代の話でしたが、こちらはだいぶ遡り、古き良き時代の懐かしさ漂う雰囲気です。

峰子は村の旧家の末娘・聡子の話し相手にお屋敷に出向くことになります。
聡子は病弱で学校にも行っていなかったのですが、美しく聡明で、峰子はすっかり仲良くなります。
お屋敷の人々もいかにもそれらしく良い人達なのですが、聡子は特別でした。出入りの絵描きと日本画と洋画の違いを洞察するくだりなど、面白く読めました。
お屋敷とも関わりの深い春野という一家が近くに引っ越してきてから、不思議な出来事が起こり始めます。
彼らの能力を「しまう」という言葉で表現しているのが印象的でした。

前半、少女の回想で「たんぽぽ草紙」とひらがなにした方が良いような調子が、後半は急転して緊迫した展開になります。
様々な要素を取り入れたかなり良い出来です。
完璧と言うには~もう少しトーンを揃えて終わってくれた方が読後感が良かったかな?
けれども、完璧という言葉を連想するほどの作品です(^^)

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