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2005年10月 2日 (日)

魅惑のタピスリーを巡って

トレイシー・シュヴァリエ「貴婦人と一角獣」白水社

映画化もされた「真珠の耳飾りの少女」で有名な作者の第4作だそうで、とても面白かったので、残り2作も翻訳して欲しい~!

純な少女の目に映ったフェルメールの魅力に比べると、タピスリーを注文する新興貴族の無神経さや、元になる絵を斬新なものにした絵師の憎めない色男ぶりなど、もっと辛口で軽妙ですね。

視点を変えていく方法で、様々な生き方が巧みに描き分けられています。
修道院に入りたいと願う貴族の夫人やその奔放な娘、苦労してタピスリーを織る工房の親方、腕もあるのに組合に女性の参加は禁じられているおかみさんなど…
特に、工房の長女で、目が悪いけれど感性豊かな娘の運命がどうなるかははらはらさせられました。
描写は生き生きとしていて、決してわかりにくくはなく、ちょうどタピスリーのように緻密で重層的な面白さがありましたよ。

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